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くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

正直に「バカ」がつく?

2012-11-18 21:57:25 | 政治経済のことも考えよう
衆議院解散のきっかけとなった党首討論で、
野田首相が小学校時代の思い出を語ったくだりがありました。

「小学校のときに通知表をもらい、成績が下がって父親に叱られると思った。
 しかし、父親は通知表に『野田君は正直の上にバカがつく』と書いてあるのを見て、
 とても喜んだ。父親から学校の成績よりも大切なものがあると教えられた」

おおむねそんな内容でした。
野田首相がこの話題を語り始めたとき、
一瞬、「何を言っているのだ?この人は!」と思いました。
そしてどうやらそれが、「自分はウソつきではない」と言いたいがための、
子供の頃のエピソード紹介だとわかったとき、
「やっぱり学校の学級会と変わらないなあ」と感じました。

「ウソをつかないこと」「正直であること」が、
人として大切であることは言うまでもありません。
しかし、それに「バカ」がついてはいただけません。

バカがつくほどの正直者は、
企業ではもっとも仕事ができない社員のタイプのひとつです。
正直者は「利口」であってこそ、さまざまな交渉をこなし、
トラブルを解決に導くことができるのです。

たとえ正直者であっても、
一国のリーダーに、やっぱり「バカ」はいただけません。

でも、こういうエピソードを何の臆面もなく、
公共の面前で堂々と発言し、全国中継の電波に乗せてしまうのですから、
やはり「バカ正直」に偽りはないのでしょう。


離党議員に見えるサラリーマン根性

2012-11-16 22:49:37 | 政治経済のことも考えよう
私もサラリーマンです。
だからサラリーマンを卑下するのは本意ではありません。
しかし、どうみても倒産しかかった会社のサラリーマンです。
解散が決まってから、続々と離党する民主党議員たちのことです。

「このままいては失業してしまう」
「その前に、どこか別の会社に転職しよう」
これまで私が数多く見てきた、
そんな社員の姿とダブって見えるのです。

そのようなサラリーマンが悪いというのではありません。
そのような根性で国会議員になることが悪いと言っているです。
多くのサラリーマンは、生活のために会社に勤めます
それと同じ感覚で国会議員を務めてもらっては、
国民として甚だ迷惑だというものです。

「つとめる」の文字がなぜ異なるのか、
よく考えてもらいたいものです。

国会議員は国民から選ばれた代表であって、
国に雇われたサラリーマンではありません。
国会議員の身分を「職業」だと考えるような者や、
自分の俸禄(選挙の当落)を第一義に行動するような議員には、
天下国家や国民の生活の大事を決める資格はありません。

「旗色が悪くなって逃げ出す者」ばかりではありません。
「恩を仇で返して見せた者」
「人を見下すような暴言を吐いた者」
「勉強不足で公務を全うできなかった者」
「言い訳ばかりで自分では責任のとれなかった者」
「ペテン師と呼ばれ、また呼んだ者」

この三年間、誰が何と言ったか。
誰がどう行動して、何をしたか。
しっかりと思い出し、見極めようではないですか。

未来への美辞麗句は誰だって言えるのですから。


結局、似たもの同士なんだ

2012-11-14 23:59:59 | 政治経済のことも考えよう
今日の党首討論を見ていると、
議員定数の削減に関する「約束」を求める野田総理に対して、
自民党、安倍総裁の歯切れの悪さが感じられます。

「少数野党の議席数にも配慮しなければならない」
「いまここで私と野田総理とで決めていい問題ではない」
「いまの選挙制度は複雑で、多くの国民は理解できていない」
「自民党は以前から議員定数削減をマニフェストにしている」

言葉の威勢はいいけれど、
技術論や本質に触れない周辺論で相手を煙にまき、
言質をとられないようにしているのが見え見えでした。

「先の選挙の惨敗から三年たっても、
 自民党は何も変わらなかったのだなあ」 という印象です。

結局、安倍総裁は
「議員定数削減には、全面的に協力する」と表明し、
16日の解散は確定しましたが、「どう協力するか」は言わずじまい。
削減数について、大きな逃げ道を作っての協力表明でした。

もともと自民党は議員定数削減について、
総論賛成、各論反対の立場です。
今日の様子では、自民党が政権をとった日には、
わずか数議席の削減でお茶を濁すことは明白でしょう。

「前面協力するとは言ったが、40議席削減に賛成したわけではない」

今度は自民党が「嘘つき」呼ばわりされる番です。
いまから来年の国会答弁が見えるようです。


中国は歴史を繰り返すか

2012-11-11 21:20:00 | 政治経済のことも考えよう
最近の中国に関する報道を見ていると、
そう遠くない将来、中国は戦争を引き起こすような気がしてなりません。
なぜなら今の中国は、過去の歴史で戦争が引き起こされた条件を、
ひとつひとつ満たしつつあるように思えるからです。

たとえば独裁国家であること。
もちろんこれは今に始まったことではありません。
しかし、そこに民衆の不満が鬱積し始めると、状況は大きく変わってきます。

党であれ人であれ、独裁国家における統治者の失脚は「死」を意味します。
政治的な「死」ではなく、独裁政権下では文字通り命を失うことになります。
そのため、統治者は自分への民衆の不満をかわすため、国外に標的を探します。
統治する者にとっても、統治される者にとっても、外敵は共通の敵というわけです。

自国の民族の優位性を謳って民衆の自尊心をくすぐり、
共通の敵を置くことで国をひとつにする。
それが長年続けてきた中国の愛国教育であることは、
誰もが知るところでしょう。

また、国力がつき、領土拡大の野心があること。
国力がつくと、国内で消費する資源や食料は膨大なものとなります。
それらを手に入れるためには、こつこつと働いて他国から買うよりも、
土地ごと手に入れてしまうほうが確実で早いと考え行動を起します。
経済力がつき、軍備を拡大し、領土的野心をむきだしにする。
帝国主義の典型です。

そして中国は、戦争を知らない世代が権力の中枢を握り始めています。

そうやって、中国は戦争への階段を一段、
また一段と上り始めているような気がします。
学生時代に、歴史の教師がこんなことを言っていました。

「永遠に続く独裁政権はない。
 そして強大な軍事力を手にした独裁政権が、
 それを一度も使わずに権力を手放した例もない」


有権者の品格

2012-11-08 23:28:02 | 政治経済のことも考えよう
田中真紀子文科相の大学不認可発言騒動は、
復興財源流用の詭弁にも似た、官僚得意の屁理屈で幕を閉じました。

野党から追及され、
「不認可の処分はしていない。事務方が真意を理解していなかった」
と責任転嫁するだけでなく、衆院文科委員会では、
「三大学のどこが悪いのか具体的に知らないし、悪いと思ってもいない」の無責任発言。
挙句の果てに記者団には、「三大学にはいい宣伝になったのでは」との大放言。
ふんぞり返るようにして官僚から資料を受け取る写真まで報道されるに至っては、
その良識と品格のなさは、もういわずもがなです。

いまさら政治家本人の資質や品格を論じる気にもなりません。
ただ、こういう人格の持ち主が6回も当選している事実が信じられません。

政治家としての資質と人格の欠落は本人の問題です。
しかし、こういう人を政治家として国政に送り出しているのは、
その政治家が出た選挙区の、有権者の品格の問題です。

田中文科相に限った話しではありません。
最近は、政治家本人の資質や品格の有無を飛び越え、
「この政治家の選挙区の有権者に良識はあるのか」
と疑わざるを得ないような政治家が増えたのは気のせいでしょうか。

「政治家の恥は、地元有権者の恥」
有権者は、そう認識すべきです。