院長室から

日々の診療、子育て中のつぶやき

先週後半はkidney weekでした。

2009-06-08 11:18:59 | インポート

木曜日に腎臓学会、日曜日に透析医学会に出席してきました。

正直な話、これは専門医を維持するための点数取りなのですが、

日曜日の昼間にメイン会場で行われた、日野原重明先生の講演はしっかり傾聴してきました。明治生まれの現役医師としていまだ各要所での理事長などを務め、本当にお元気そうで姿をみて声を聞くだけで、こちらもしゃんとしそうな方でした。

内容は透析学会の講演だったので、透析を行っている患者さんに対しての温かい激励と感じました。

”新しい発想としての耐える心”というテーマでしたが、日野原先生の明るいお人柄によるpositive thinking。透析中も寝たきりで受けずに呼吸法を身につけたり、ストレッチをしたり、俳句を作ったり、読書をしたり、音楽を聴いたり積極的に人生を送れるよう、医療者はサポートすべきとおっしゃっていました。日野原先生に、どんな音楽を聴いてるの?なんて声をかけてもらったら、患者さんは張り合いが出ますよね。

患者さん同士のコミュニケーションを促すことも大事だと感じました。医療側から言われたら、上から目線のように感じでも、患者さん同士なら同じ土俵の先輩後輩。知らず知らずに自分のことを分かってくれる仲間が増えて、病院に来るのが楽しくなるといいと思いました。

透析をやっている頃は、病気ばっかり見ていて患者さんのバックグラウンドをあまり把握できていなかったなって思います。

診療所の医者になって、まだまだ修行中ですが特に慢性疾患の方は人間を見るということを心がけていきたいと思います。