大黒さんの金魚鉢

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北朝鮮の思惑

2016年02月08日 | 政治
北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験に成功した。
つい先だっての核実験に次ぐこの暴挙は世界中の先進国にどのような衝撃を与えたのだろうか?
弾道ミサイルの発射実験成功により、米国首都圏もその射程距離に置かれることとなる。

米国は北朝鮮の後ろ盾でもある中国に対して強く北朝鮮への制裁を求めたがその返事は芳しくない。
それもそのはず、中国の毛沢東は核保有についてこんな発言をしている。
「社会主義国の核兵器は正義の兵器である。
それゆえ社会主義国の核兵器は多ければ多いほどよい」
(南町の独り言「北朝鮮の核開発」より)
加えて仮に北朝鮮で暴動が起こったりしたら、難民が中国本土へ押し寄せてくるからだ。

時代は遡って「北朝鮮」国家の興りをみてみよう。
第2次世界大戦で降伏した日本、当時日本の支配下にあった朝鮮半島一帯は38度線で分断され、北はソ連が南は米国の支配下に置かれた。
そして1948年「北朝鮮」と「韓国」が生まれる。
1950年、北朝鮮が朝鮮半島の主権を巡り38度線を越えて韓国へ侵攻、俗に言う「朝鮮戦争」が勃発した。
この戦争は東西冷戦の脈絡の中で3年間続き、休戦状態のまま現在に至っている。
経済力も何もない国が核兵器を持つ意味はどこにあるのだろうか。
保有しているだけで核爆弾1発にかかるコストは数千億とも言われる。
しかし核兵器を持つ国がNPT体制の中では優位に立つことも事実だ。
北朝鮮はNPT条約(核不拡散条約)から脱退して核を保有し、今また弾道ミサイルという武器を手にした。
いったん核武装をしてしまえば誰も廃絶を強要できないことを北朝鮮は証明した。
それは未加盟国であるインド、パキスタン、イスラエルなども同様である。

世界には武器商人なるものがいる。
もし仮に核兵器がそれらの手にわたればどうなるだろう。
そうでなくとも北朝鮮を止めることのできない状況でNPT体制が今後も維持できるのだろうか?
米国の覇権を支えてきた軍事力とドルの威信がこれ以上低下してきたとき何が起こるのだろうか?
自衛のための核武装論が世界中で広まらないことを祈るだけである。

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