花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

長野県須坂市・五味池破風高原のエゾリンドウその2

2011年09月20日 | 登山

五味池破風高原の下の駐車場からの展望・見えているのは
高妻山と右の地蔵山らしい、北信五岳の飯縄山は雲に隠れている


対応する展望図

臨時駐車場の受付で、任意の協力金を払うと、竜胆やツツジと
紅葉の絵はがき5枚が入ったセットと、園内の案内図のパンフが
もらえた。

そこから少し上の臨時駐車場に車を止めて、エゾリンドウの群生地
を尋ねると、もう少し上に上がると湿原があり、その付近が群生地
だと言う。

振り返ると、高妻山の左に、雲海と霧に包まれて、北アルプスの
峰峰がずらりと立ち並んでいた。


中央が五竜岳で、右に唐松岳、白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳だと思う
左は鹿島槍ヶ岳の二つの峰、さらにその左は立山か


林道状の道を登って行くと、エゾリンドウの群生地に着いた
ロープの張られた湿原状の原に、無数のエゾリンドウが
咲き乱れている。
後で聞いた話だが、今年は異常な暑さが続き、花の生育が
悪く、痛んでいる物が多かったので、専門家に調査を依頼
して、丁度この日に調査に来ていたらしい。


五味池破風高原は、元々乳山牧場という牧場で、牛を放牧
していたらしいが、数年前から牛を放牧する農家が無くなり
牧場は閉鎖になったという。

牧草地は、笹が生い茂る原っぱになり、牧草地を横切る登山道
は、かすかな踏み跡になり、案内板も風化していた。


わずかな踏み跡をたどり、笹原の道を歩くと、そこにも
エゾリンドウがそこかしこに群落を作っている。
もう終盤のヤマハハコも白い花穂を寄せ合って揺れていた
所々に、シラタマノキの白い実が草陰に隠れていた。


嘗ての牧草地に咲くエゾリンドウ


北アルプスを遠望しながら、花巡りができる高原からは
牛の姿は消えたが、長野県で最大規模と言われるツツジと
秋のエゾリンドウは、地元の人たちの手入れで守られている


右に見えるのが臨時駐車場、下の白いテントが受け付け
笹原や枯れ草の中に、エゾリンドウやヤマハハコの花が咲く

もっと早くこれれば、破風岳にも登れたかもしれないが
明日も仕事があるという花友の為に、早めに帰ることにした。


下る林道の道ばたに咲いていたウメバチソウ


同じ場所で、ジャノメチョウが石にとまっていた。


これは下の駐車場に有るトイレ、その前が駐車場になっている


帰りに、林道の途中に有る「穴水」という名水に寄った
林道から200メートルほど山に入った場所にある。
巨大な岩盤が切り立っている。


巨大な岩盤からわき出した水は、コケを伝って流れ落ちている
持参したペットボトルに汲んで、飲んでみると冷たく冷えた
癖のないおいしい水だった。

雨宿りのできそうな、大きな洞穴があり、その中からもしたたる
水の音がした。


穴水の案内板


岩盤を見上げると、垂直に切り立った岩の上に、緑の木々が
清々しい

帰りに手打ちそばの高井野により、戸隠ソバに舌鼓をうち、湯っ蔵んどで疲れを癒した。

だが、やはり連休の渋滞につかまり、つくばに帰り着いたのは
夜の10時過ぎだった。

おしまい。


おまけで往路の林道で見かけた猿の写真
かなりの集団だった。逆光でぼけたが


今回私たちが歩いた五味池破風高原の軌跡図

「 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)
数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)
数値地図50mメッシュ(標高) 及び数値地図10mメッシュ(火山標高) を使用した。
(承認番号 平22業使、第446号) 」