花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

猛暑にやられた西大巓( にしだいてん )登山

2010年09月12日 | 登山
裏磐梯にさしかかったら、車を止められて「今日はヒルクライムの大会が有るので、この先
白布峠まで通行止めです。」と係員らしい人が言う。
エーッ 聞いてないよ、天元台のホームページにもそんな事は出て無かったし、助手席のI
さんがつぶやく。

運転をしている花友のkさんが「米沢の天元台に行きたいのですが」と言うと、今日は五回
目のヒルクライムの大会が有るので、7時半から10時半までここから白布峠まで通行止め
だと言う。
そう言いながらも「まあこの先の早稲沢で止められたら諦めてください。」と言いつつ
手を振って行けと合図する。

9月5日(日曜日) 早朝の4時20分に集合して、常磐、磐越と高速を走り、花友の二人と
私の3人は、山形県の米沢にある天元台ロープウェイから西吾妻連峰へエゾリンドウを見に
行くつもりで、来たのであった。

天元台は、裏磐梯から白布峠を越えていく県道2号線を北上するか、米沢から同じく県道
2号線を南下してくる一本道である。
その一本道の福島県側を止められてしまったのだから、たまったものではない。
天元台のホームページにそのことが出て無かったのは、ヒルクライムが福島県の北塩原村
商工会で、天元台は山形県なので横の連絡が無かったのだろうか。

とりあえず行け行けと合図するので、県道2号線を桧原湖に沿って北上した。
7時30分を3分ほど過ぎていたが、気の毒に思って通してくれたのだろう。
すでに自転車で走っている人もいるので、スピードは出せない。
Kさんも心得ていて、安全運転している。

だが幸運は長くは続かなかった。
早稲沢口についたら、すでに通行止めの柵が設けられ、係員が旗を振って通れないと言う。
仕方が無いから左に曲がって桧原湖の西岸を南下する。
こうなったら行き先を変更するしかない。
福島から浄土平に行くか、裏磐梯のグランデコから西大巓に行くしかないと私が言うと
Kさんがスキーで行った事があるグランデコに行くことになった。

ヒルクライムについてはこちら

グランデコのホームページはこちら

天元台のホーページはこちら

グランデコのパノラマゴンドラは往復1500円なのだが、KさんがJAFの会員なので、会員割引
で3人分を買ってくれて、一人1300円ですんだ。


山頂駅の写真 標高1,010mの山麓駅から標高1,390mの山頂駅までは、およそ15分で登る。


ゴンドラから南を見ると、噴火で崩れた山肌を陽に染めて、磐梯山が大きい。


山頂駅から西のデコ平湿原に向かって、早くもカンカン照りの道を行く。


近くのゲレンデを横切る時、遮る物もなく磐梯山の山容が見える。
気温が高いせいか、遠くの山が霞んで見える。


湿原の直前に、熊の爪痕だという木の皮をむかれた立木だとか


雪の重みで360度、幹が曲がりくねった木も立っている。


山頂駅から20分ほどで、デコ平湿原に到着する。
ここは湿原の廻りをぐるりと周回するようなコースで、木道も施設されている。
私は重いザックをベンチにデポして、カメラだけを持って出かけた。




湿原に入ると、エゾリンドウとウメバチソウが沢山咲いている。


ウメバチソウの花


南側の木道に回り込むと、オゼミズギクが咲いていたが、ピークは過ぎていた。
但しグランデコで出しているパンフレットに
は、単なるミズギクとして紹介されている。
違いを見分けるには、茎の上部の葉裏に腺点が有るか無いかで同定するらしい。


これは私も初めてお目にかかった花で、どうやら「ナガボノシロワレモコウ」だと思う
別名で「シロワレモコウ」とも呼ぶらしい。
残念なことに、これはパンフにも乗っていない。

パンフに乗っている花で、見つからなかった物も有る。
それは「カワラナデシコ」の花で、三人とも見つける事ができなかった。


ゲレンデの原には、ヨツバヒヨドリとヤマハハコの大群落があり、ヨツバヒヨドリの花に
2千キロもの渡りをするという「アサギマダラ」が吸密していた。
そういえば、今日はグランデコのイベントで、アサギマダラの観察会があり、番号の入った
ゼッケンをつけて、参加者が網を持ってゲレンデを歩き回っていた。

続く。