辛いとき。
苦しいとき。
暗いトンネルの中を歩いているようなとき。
もうダメだ、と思ったそのときこそ、
出口が目の前にあることを知らせている。
「夜明け前が一番暗い」という。
一番暗いそのときが、夜明けは近いのだ。
「あの坂をのぼれば」からのコトノハ。
あの坂をのぼれば、海が見える。
少年は、朝から歩いていた。
(中略)
もう、やめよう。
急に、道ばたに座りこんで、少年はうめくようにそう思った。こんなにつらい思いをして、いったいなんの得があるのか。この先、山をいくつこえたところで、本当に海へ出られるのかどうか、わかったものじゃない。
(中略)
声は上から来る。ふりあおぐと、すぐ頭上を、光が走った。翼の長い、真っ白い大きな鳥が一羽、ゆっくりと羽ばたいて、先導するように次の峠をこえてゆく。
あれは、海鳥だ!
(杉みき子「あの坂をのぼれば」より)
杉みき子の「あの坂をのぼれば」は、
中学の国語の教科書に掲載された作品。
中学校の国語の授業で初めて読んだ作品として記憶している。
大人になって読み返しても全く色褪せていない。
中学生たちのこれからの未来を示唆している。
「坂」は青春そのものを表しているのかもしれない。
喜びもあれば苦しみもある。
越えなければならない坂はきっと現れる。
その先に広がる「海」は、自分の望む未来の象徴だろう。
ちなみに、青春を長い坂に例えたコトノハがある。
それは岡田奈々が唄う「青春の坂道」。
青春は長い坂を登るようです
誰でも息を切らし一人立ち止る
そんな時君の手のやさしさに包まれて
気持よく泣けたなら倖せでしょうね
(松本隆作詞「青春の坂道」より)
辛いこともある。
苦しいこともある。
先が見えないことも多々ある。
でも、大切なのは坂道を歩き続けること。
そこから逃げ出さないこと。
先に進むから「海」がある。
逃げ出さずに歩を進めるから、やがて「海」に辿り着く。
前に進んでいるのか、後退しているのかわからないときもある。
そんなときは自分を信じるしかない。
例え周囲の言葉に心が揺れ動いても、決めるのは自分自身。
ただ、坂の途中に立ちはだかるのは、
自分自身かもしれないけれど。
心が挫けそうなとき、耳を澄ませてはどうだろう。
きっと聞こえてくる。
海が近いことを告げる海鳥の声を。
かすかな潮騒を。
苦しいとき。
暗いトンネルの中を歩いているようなとき。
もうダメだ、と思ったそのときこそ、
出口が目の前にあることを知らせている。
「夜明け前が一番暗い」という。
一番暗いそのときが、夜明けは近いのだ。
「あの坂をのぼれば」からのコトノハ。
あの坂をのぼれば、海が見える。
少年は、朝から歩いていた。
(中略)
もう、やめよう。
急に、道ばたに座りこんで、少年はうめくようにそう思った。こんなにつらい思いをして、いったいなんの得があるのか。この先、山をいくつこえたところで、本当に海へ出られるのかどうか、わかったものじゃない。
(中略)
声は上から来る。ふりあおぐと、すぐ頭上を、光が走った。翼の長い、真っ白い大きな鳥が一羽、ゆっくりと羽ばたいて、先導するように次の峠をこえてゆく。
あれは、海鳥だ!
(杉みき子「あの坂をのぼれば」より)
杉みき子の「あの坂をのぼれば」は、
中学の国語の教科書に掲載された作品。
中学校の国語の授業で初めて読んだ作品として記憶している。
大人になって読み返しても全く色褪せていない。
中学生たちのこれからの未来を示唆している。
「坂」は青春そのものを表しているのかもしれない。
喜びもあれば苦しみもある。
越えなければならない坂はきっと現れる。
その先に広がる「海」は、自分の望む未来の象徴だろう。
ちなみに、青春を長い坂に例えたコトノハがある。
それは岡田奈々が唄う「青春の坂道」。
青春は長い坂を登るようです
誰でも息を切らし一人立ち止る
そんな時君の手のやさしさに包まれて
気持よく泣けたなら倖せでしょうね
(松本隆作詞「青春の坂道」より)
辛いこともある。
苦しいこともある。
先が見えないことも多々ある。
でも、大切なのは坂道を歩き続けること。
そこから逃げ出さないこと。
先に進むから「海」がある。
逃げ出さずに歩を進めるから、やがて「海」に辿り着く。
前に進んでいるのか、後退しているのかわからないときもある。
そんなときは自分を信じるしかない。
例え周囲の言葉に心が揺れ動いても、決めるのは自分自身。
ただ、坂の途中に立ちはだかるのは、
自分自身かもしれないけれど。
心が挫けそうなとき、耳を澄ませてはどうだろう。
きっと聞こえてくる。
海が近いことを告げる海鳥の声を。
かすかな潮騒を。
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