クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

ちょっと変わった形の古墳は? ―宮塚古墳―

2018年09月13日 | 考古の部屋
熊谷市にちょっと変わった形をした古墳がある。
それは“宮塚古墳”。

古墳というと、「前方後円墳」や「円墳」などの用語が出てくる。
でも、宮塚古墳の形状は「上円下方墳」と表記される。

それはどんな形なのか?
文字の通り、上が円形で下が方形というもの。
すなわち、方形に盛られた土の上に、円形の墳丘が築造されているのだ。

全体の高さは4.15メートル。
「上円」は東西10メートル、南北8.5メートルと楕円形となっている。

円形の墳丘の上には小さな石祠が祀られている。
ゆえに破壊を免れたのだろう。
この円形部に積み上げられた河原石がいまも目にすることができる。
これは、後世に積み上げられた可能性があるという。

現在、宮塚古墳は国指定の史跡。
指定されたのは昭和31年5月15日のこと。
ちなみに、宮塚古墳は7世紀以降の築造と考えられている。

この宮塚古墳を含む一帯の古墳群は「広瀬古墳群」と呼ばれ、
周辺に現存する円墳に気付く。
中には、削り取られたとおぼしき古墳もある。

往古はもっとたくさん古墳があったらしい。
熊谷商業高校の校庭内で石室が発見され、
蕨手刀が出土したという。

宮塚古墳のすぐ北側には上越新幹線が通っている。
南側には国道140号。
新幹線や車が通り過ぎる場所となっており、
古墳周辺に広がる田畑ののどかさを深める。

ちなみに、地元では宮塚古墳を“お供え塚”と呼んできたという。
ほかにも、山王塚や山王宮塚、天道塚の呼称があり、
この場所が聖域として親しまれてきたことをうかがわせる。




周辺の古墳


周辺の古墳


削り取られたとおぼしき古墳
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