
幼い頃、「卵焼きはごちそうだった」と、母親から聞いたことがある。
運動会のときくらいしか食べられなかったらしい。
田舎でニワトリを飼っていれば、
毎日卵が食べられるというそんな単純なものではない。
卵は貴重な現金収入としてお金に換え、
あるいは贈り物としたため、なかなか食べることができなかったという。
かつては、ハレの日(晴れの日)のごちそうがあった。
正月やお祭りなどの“年中行事”や、
結婚や帯祝いなど“人生儀礼”の日などに食べるごちそうで、
普段口にできないものが多かった。
いまでは意外に思うだろうが、“白米”はごちそうの一つだった。
現在のように白米が一般的に食べられるようになったのは昭和30年代からで、
それ以前は“大麦”が主食だったのだ。
米に麦を混ぜて炊く麦飯が主流で、
稗(ひえ)や粟(あわ)を合わせる地域もあった。
羽生市内では、田んぼよりも畑地の方が多い地域があり、
そこでは麦を混ぜて食べていたのだろう。
または、すいとんやうどんにして空腹を満たした。
小川にもうなぎがたくさんいたというくらいだから、
川魚は貴重なタンパク源だったに違いない。
ぼくが幼い頃に放送していた「日本昔ばなし」では、
「おらぁ、白いまんまが食いてぇだぁ」というセリフをよく聞いた気がする。
江戸時代とおぼしき登場人物たちが、
できることなら白いご飯が食べたいというニュアンスだ。
それは、滅多に白米が食べられなかったことを意味している。
すでに述べたが、何も混ざっていない白米を食べられるようになったのは、
高度経済成長期を迎える昭和30年代からで、
ずっと昔から「飽食」だったわけではない。
そんな白いご飯に、卵を落として食べる料理はなんてぜいたくなのだろう。
いまではシンプルで、粗食と思われるかもしれない。
あまりに簡単すぎて、
卵かけご飯をしばらく食べてないという人も少なくないと思う。
でも、昔の人にとってはごちそうこの上なかったのだ。
ハレの日でもあまり口にできなかったかもしれない。
逆に言えば、いまの時代はいかに毎日が「ごちそう」なのかがわかる。
昔の人が現在を見たとき、一番羨ましく思うのはそのことかもしれない。
ちなみに、ぼくはご飯の上に卵を割って、かき混ぜる派だ。
以前はかき混ぜてからご飯にかけていたが、
いつの間にか前者になっている。
噂に聞くと、卵かけご飯専用のしょうゆはかなりおいしいらしい。
シンプルな料理だから贅沢なものがある。
飽食の時代だからこそ、大切に味わっていただこう。
運動会のときくらいしか食べられなかったらしい。
田舎でニワトリを飼っていれば、
毎日卵が食べられるというそんな単純なものではない。
卵は貴重な現金収入としてお金に換え、
あるいは贈り物としたため、なかなか食べることができなかったという。
かつては、ハレの日(晴れの日)のごちそうがあった。
正月やお祭りなどの“年中行事”や、
結婚や帯祝いなど“人生儀礼”の日などに食べるごちそうで、
普段口にできないものが多かった。
いまでは意外に思うだろうが、“白米”はごちそうの一つだった。
現在のように白米が一般的に食べられるようになったのは昭和30年代からで、
それ以前は“大麦”が主食だったのだ。
米に麦を混ぜて炊く麦飯が主流で、
稗(ひえ)や粟(あわ)を合わせる地域もあった。
羽生市内では、田んぼよりも畑地の方が多い地域があり、
そこでは麦を混ぜて食べていたのだろう。
または、すいとんやうどんにして空腹を満たした。
小川にもうなぎがたくさんいたというくらいだから、
川魚は貴重なタンパク源だったに違いない。
ぼくが幼い頃に放送していた「日本昔ばなし」では、
「おらぁ、白いまんまが食いてぇだぁ」というセリフをよく聞いた気がする。
江戸時代とおぼしき登場人物たちが、
できることなら白いご飯が食べたいというニュアンスだ。
それは、滅多に白米が食べられなかったことを意味している。
すでに述べたが、何も混ざっていない白米を食べられるようになったのは、
高度経済成長期を迎える昭和30年代からで、
ずっと昔から「飽食」だったわけではない。
そんな白いご飯に、卵を落として食べる料理はなんてぜいたくなのだろう。
いまではシンプルで、粗食と思われるかもしれない。
あまりに簡単すぎて、
卵かけご飯をしばらく食べてないという人も少なくないと思う。
でも、昔の人にとってはごちそうこの上なかったのだ。
ハレの日でもあまり口にできなかったかもしれない。
逆に言えば、いまの時代はいかに毎日が「ごちそう」なのかがわかる。
昔の人が現在を見たとき、一番羨ましく思うのはそのことかもしれない。
ちなみに、ぼくはご飯の上に卵を割って、かき混ぜる派だ。
以前はかき混ぜてからご飯にかけていたが、
いつの間にか前者になっている。
噂に聞くと、卵かけご飯専用のしょうゆはかなりおいしいらしい。
シンプルな料理だから贅沢なものがある。
飽食の時代だからこそ、大切に味わっていただこう。
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