クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

子どもの頃、本に囲まれた環境にいると賢くなる? ―コトノハ―

2018年10月22日 | コトノハ
インターネットで見付けた興味深い記事。
それは、「子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する」というもの。

「ニューズウィーク」が配信した記事で、要約すれば、
子どものときに多くの本に囲まれた環境で育つと、
読み書き能力や数学の基礎知識、IT能力が高い大人になるということ。

子どもの頃に、本のある光景や読書する大人の姿を見ることは、
例え本人が読んでなくても色々な利点があるらしい。

なるほど。
確かに、本が多くある家の子どもはどうして「優秀」な子ばかりなのだろうと思っていた。
血筋、遺伝子なのかも。
いや、それだけではない。
「本に囲まれる」という環境が、その効果の一つに挙げられるらしい。

僕自身はどうだったかな……。
決して本の多い家ではなかった。
ただ、傷つきやすい思春期においては、
自分自身の居場所が欲しくて、
本を読んでせっせと書棚を埋めていたっけ。

作家や詩人の家は本が多い。
その本棚を特集した雑誌や書籍も出ているほどだ。
本に囲まれたその環境を羨ましく思ったことは一度や二度ではない。
例えば、こんな文章を読むと「いいなぁ」と思ってしまう。

奈々子ちゃんは、やっぱり勝気で素直だ。
いつも可愛らしい大きな眼をくりくりさせて真直にものを見る。
書斎の高い本棚がいい遊び場で、登ったり下りたりしているが、
時には、のぼったのはいいが、下りられなくなって、
せみのようにくっついたまま泣いていたりする。
(大滝安吉「吉野弘さんの横顔」、『吉野弘詩集』思潮社より)

例え、本に囲まれた環境に育っても、
そうでもないよ、という大人もいるかもしれない。
何が良くて悪いというわけではないが、
僕はやっぱり本に囲まれた空間の中に身を置いていたいな。
いまのところ、せみのように泣いている子どもの姿を見ることはないが……

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