日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

中国、1年ぶり資金供給 公開オペで9500億円、春節控え金利抑制

2015年01月23日 | 中国
〔15.1.23.日経新聞:国際2面〕


 【上海=土居倫之】中国人民銀行(中央銀行)は22日、短期金融市場に定例の公開市場操作(オペ)で資金を供給した。金融機関が保有する債券を一時的に買い入れる形で資金供給オペを実施するのは約1年ぶりだ。供給額は500億元(約9500億円)だった。1年で最も資金需要が高まる春節(旧正月)の休暇を前に、銀行や企業の資金繰りに配慮した。

 中国は昨年11月、約2年4カ月ぶりに利下げに踏み切った。それでも一部の中小企業の社債の利回りが上昇するなど、人民銀が狙った中小・零細企業の資金繰りを改善する効果は限られている。低いコストで調達できる資金が株式市場に集中している面もある。

 短期金利の指標である上海銀行間取引金利(SHIBOR)翌日物は22日、2.771%だった。利下げ発表前の昨年11月21日(2.586%)を上回っており、市場では「短期金利が上昇気味になっている」(中国の銀行の資金繰り担当者)との声が出ていた。

 人民銀は21日、10月に不定期で非公開の金融調節手段である「中期貸出制度」を使い、一部の中小・地方銀行を対象に貸し出した2695億元の借り換えに応じたうえ、500億元の追加融資をしたとも発表した。

 人民銀の周小川総裁は21日の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で「金融政策は安定を保つ」と強調した。資金吸収オペから資金供給オペへの切り替えは、資金需要が高まる春節前の金利上昇を事前に抑え込む調整にすぎず、政策に大きな変更はないとの考えを示したとみられる。

 人民銀は昨年11月25日まで公開オペで資金吸収を続けてきた。その後は公開オペを停止し吸収も供給もしていなかった。

 人民銀は毎週火・木曜日に公開オペを実施している。対象は銀行など金融機関。短期金融市場の資金量の調節を通じ銀行の融資や債券の発行規模を制御する狙いがある。

 中国では企業業績の伸び悩みを背景に、金融機関が住宅開発会社など業績不振企業への融資に慎重になっている。一部の企業の資金調達コストは高止まりしている。人民銀による利下げの効果が十分に浸透していない状況となっており、市場では追加緩和を求める声が高まっている。

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