日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

ノキアがアルカテル・ルーセント買収、株式交換で156億ユーロ(約2兆円)規模

2015年04月16日 | 外資:欧州
〔15.4.15.ロイター〕

 [ヘルシンキ/パリ 15日]
 フィンランドの通信機器大手ノキア は15日、同業の仏アルカテル・ルーセント を買収することで合意したと発表した。買収価格は156億ユーロ(165億8000万ドル:約2兆円@120円/$)で全て株式交換方式で行う。

 ノキアはアルカテルの株主に対し、1株につき統合後会社の株式0.55株を割り当てる。これにより保有比率はノキア株主が66.5%、アルカテル株主が33.5%となる。

 経営統合は2016年上半期に完了するとしている。

 売上高は約260億ユーロ、従業員数11万4000人となる。

 また両社によると、統合により2019年末までに9億ユーロの営業コスト削減が見込まれる。

 ノキアは、フランス国内ではアルカテルが既に予定している以上の人員削減は行わないとし、研究開発拠点2カ所も維持するとした。アルカテルは仏国内で6000人を雇用しており、雇用維持が政府からの支持を得るために必要とみられている。

 買収によりAT&Tやベライゾンと契約している重要な北米市場での立場が強まるとみられている。

 ノキアは2014―19年について、売上高の伸び見通しを3.5%程度と見込んでいる。

 統合後のノキア取締役会は9―10人で構成、アルカテルから副会長を含め3人を受け入れる。

 バーンスタイン・リサーチによると、新会社はワイヤレス通信機器市場で35%のシェアを握る。中国・華為技術(ファーウェイ) の20%を上回り、40%を占めるスウェーデンのエリクソン に次いで2位につける。

 今回の取引について一部のアナリストは、大きなリスクをはらんでいると指摘する。研究開発集約型ビジネスのコスト削減の難しさから、過去10年におけるセクター内の合併は十分な成果が出ていない。

 Inderes Equity Researchのアナリストは「ノキアのリスクプロファイルはかなり高まる。統合が問題に直面し長期化して、投資家が忍耐を失うリスクがある」との見方を示した。

 一方、他のアナリストはノキアと同社のラジーブ・スリ最高経営責任者(CEO)は再編で優れた実績があると評価している。


 ノキアのアドバイザーはJPモルガン、アルカテルはザオウイ。

 ノキアは地図事業HEREの売却を模索していることも公表した。アナリストによると評価額は69億ユーロ。

 <当初はモバイル事業のみに関心>

 アルカテルのミシェル・コンブCEOによると、ノキアは当初、アルカテルのモバイル事業だけを買収することに関心を示していた。

 しかし、アルカテルの長期的な存続を確実にする策ではないとして同CEOはこれを拒否。完全買収を促し、今回の合意にこぎ着けたという。

 同CEOはまた、アルカテルの売却完了後にノキアの副会長には就任しないと明らかにした。

 海底ケーブル事業について、ノキアには売却せず、非公開会社としてスピンオフ(分離・独立)するか、新規株式公開(IPO)を実施して上場する考えも示した。

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