9104 商船三井、経常益27％減 ４～12月 ばら積み船の市況悪化

〔15.1.29.日経新聞：投資情報面〕
　商船三井の2014年４～12月期の連結経常利益は前年同期比27％減の270億円前後だったようだ。ばら積み船市況の悪化に加え、コンテナ船の不振が響いた。自動車輸送船は北米―メキシコ間の荷動きが想定を下回った。

　売上高は６％増の１兆3500億円前後だったとみられる。円安進行でドル建て運賃収入の円換算額が膨らんだ。中国が原油の輸入量を増やしたことで船舶需給が引き締まり、油槽船の採算が改善した。

　コンテナ船は南米とアジアを結ぶ南北航路が不振だった。米国西岸の港湾ストライキで荷役作業が滞ったことも響いた。日系企業のメキシコ工場の稼働遅れなどの影響で、メキシコと米国、カナダを結ぶ自動車輸送船が伸び悩んだ。

　船舶燃料に使う重油価格は想定を下回って推移したが、４～９月期に先物を使ってヘッジ比率を高めていたため、燃料安の恩恵は限られた。

　15年３月期の経常利益は前期比９％減の500億円を見込むが、想定を下回る公算が大きい。