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日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

TPP輸入関税、農水産品の半数撤廃 オレンジは8年目に

2015年10月09日 | 国内:制度ほか
(日経10/9:1面)
 農林水産省は8日、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、幅広い農林水産品の関税をTPP発効後に撤廃すると発表した。輸入関税をかけている834品目のうち、約半数が対象になる。関税がなくなる農水産品には、オレンジ、トマトソース、銀ザケや牛タンなどなじみ深い食品も多い。価格が下がる食品が増え消費者に恩恵が及びそうだ。

 日本はTPP交渉で、コメや小麦などの「重要5品目」の関税を守り通したが、それ以外では多くの品目で関税撤廃に応じた。国内農家は輸入品との競争にさらされる可能性がある。

 価格面で影響が大きそうなのがオレンジ。輸入オレンジはミカン類の国内消費量の約1割を占める。このうち9割がTPP参加国の米国とオーストラリア産。今回の大筋合意で4~11月は6年目に関税を撤廃。ミカンが最も出回る12~3月に限り、7年間は緊急輸入制限措置(セーフガード=総合2面きょうのことば)を設け、8年目に撤廃する。

 都内のスーパーでは豪州産のネーブルオレンジが1個60円前後で並んでいる。輸入コストが小売価格のほぼ半分を占めるとすれば、関税の撤廃で4~7円安くなる計算だ。国産ミカンはMサイズが1個あたり50円前後。その差は一段と縮まる。

 トマト加工品ではケチャップやソースにかかっている関税が6~11年目にゼロになる。たとえば460グラム入りの輸入ケチャップが230円前後で並んでいるが撤廃後は20円前後安くなりそうだ。

 畜産物関連では、牛タンや牛内臓(ハラミなど)は現在12.8%の関税がかかっているが、発効時に半減させ、牛タンは11年目に撤廃する。



 主な水産品はTPP発効から16年目までに撤廃される見通しだ。とりわけ食卓に並ぶ機会が多いのは現在、3.5%の関税がかかっている銀ザケだ。銀ザケの14年の輸入量は約7万8千トン。このうち参加国のチリ産が9割超を占める。都内のスーパーの価格は1切れ(80グラム)100円前後。特売の対象になりやすくなる可能性がある。

 輸入食品を仕入れるスーパーなどには関税撤廃への期待感が広がっている。価格が安い精肉などが流通するようになれば「消費者が買いやすくなるという点で歓迎」(大手スーパー幹部)「具体的な調達先の検討など、制度をどう生かしていくかが今後の課題」(外食大手)との声も上がっている。


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