日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

株式市場、意外な1番人気銘柄 (日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信)

2015年01月25日 | 投信&その他運用
〔15.1.25.日経新聞:日曜に考える4面〕
 東京株式市場で最も売買代金が膨らむ銘柄が何かご存じだろうか。トヨタ自動車やソフトバンクがまず思い浮かぶかもしれない。しかし、意外にも売買代金トップに最近よく顔を出すのは「日経レバ」という略称で知られる銘柄だ。野村アセットマネジメントが運用する「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」のことだ。

 値動きが日経平均株価の2倍になるのが特徴で、23日には日経平均が前日比1%上昇した一方、日経レバの価格は2%上がった。日経レバはこの日も東京証券取引所で売買代金が1位だった。2014年には年間の売買代金が18兆円にのぼり、ソフトバンクの23兆円に次いで2位。3位のトヨタの13兆円を上回った。

 個人投資家が盛んに短期で売買しており、オンライン証券会社でも注文の多くが日経レバに集まる。企業の内容を調べる手間がいらず個別株と同じように売買できるのが人気の背景だ。しかも、日経平均より値動きが増幅されるので、売買益を膨らましやすい。海外マネーも売買に参加しているようだ。

 短期で値幅をとりやすい日経レバが東京株式市場の1番人気という現実は何を意味するのか。個々の企業の魅力よりも、日本の株式相場の値動きの荒さに投資マネーが関心を強めていることを物語っているのではないだろうか。

 昨年を振り返っても、10月末の日銀の電撃緩和をきっかけに、円安・株高が年末にかけ急速に進んだ。個別企業の材料よりもむしろ、金融政策や世界経済の動向などが日本株を揺らしてきた。今年も原油安に加え海外の中央銀行の政策変更が円相場に影響し日本株も反応している。

 こうした不安定な相場環境が続くのではないか。日経レバの活況が相対的に目立つのは、そう踏んでいる投資家が多いからかもしれない。 (編集委員 三反園哲治)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。