日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

株、業績修正に敏感 欧州などイベント一巡 国内景気回復に関心

2015年01月27日 | 株式全般
〔15.1.27.日経新聞:マーケット総合2面〕
 

 株式市場で、業績の良しあしで銘柄を選別する動きが強まっている。欧州中央銀行(ECB)の量的緩和、ギリシャ選挙といった相場全体を大きく動かすイベントの影響をひとまず織り込み、投資家の関心は企業決算と国内景気の回復へと向き始めた。26日は、前週末に増配を発表したカブドットコム証券などの株価上昇が目立った。

 この日の日経平均株価は3日ぶりに反落した。欧州不安や原油安に投資家は慎重姿勢を崩していないが、東証1部全体では値上がり銘柄が964と、値下がり銘柄748を上回った。昨年来高値を更新した銘柄も87(前週末は79)に増えた。

 マクロ要因より、業績動向など個別の材料に投資家の目が向く「業績相場」にシフトしつつあることの表れといえる。

 先週末、2015年3月期に普通配と記念配あわせて23円配(前期は18円)にすると発表したカブコムの株価は一時8%高となった。22日に業績見通しの上方修正と増配を発表した安川電機も23日に一時6%上昇した。

 逆に市場予想を下回るなど事前の期待に届かない銘柄は売られやすい。日本電産は22日に連結純利益予想を750億円へと引き上げたが、市場予想(800億円台)を下回った。翌23日は日経平均株価が大幅高となるなかで一時前日比4%安に沈み、週明けの26日も71円(1%)安と勢いを欠いた。

 今週本格化する4~12月期決算発表では、自動車や電機といった輸出関連企業が円安や原油安を支えにどこまで業績を伸ばせるかが焦点になる。野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは「輸出企業の業績は上振れする公算が大きい。原油安が逆風になる一部企業のマイナスを吸収し、株式相場が上昇基調をたどりそうだ」とみる。

 投資家は、業績回復が下請け企業の収益拡大や従業員の賃上げなどにつながり、個人消費の持ち直しに結びつくかどうかにも注目している。

 この日、昨年来高値を更新した銘柄には、明治ホールディングスや東海旅客鉄道(JR東海)、武田薬品工業などの内需関連が多かった。「景気に左右されにくいディフェンシブ株の中でも成長期待が持てる銘柄が人気を集めている」(東海東京証券の太井正人グループリーダー)ことが背景にある。 

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