(日経8/4:マーケット総合1面)
東京電力株が動意付いている。3日は朝方、一時前日比6%高の939円まで上げ、年初来高値を更新。午後は一転、3%安まで売り込まれるなど乱高下を演じた。短期取引の個人投資家の売買が活発になり、売買代金は2631億円と前週末より約9割膨らみ、東証1部の首位だった。
東電株の売買が盛り上がり始めたのは5月からで、4月末に500円を下回っていた株価は3カ月でほぼ倍になった。
福島第1原子力発電所事故の廃炉費用の予測ができないため、多くの証券アナリストは投資評価を再開しておらず、「大商いの担い手は短期売買の個人」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏)のようだ。
液化天然ガス(LNG)価格の下落で火力発電の燃料費が減り、2015年4~6月期の連結最終損益が2033億円の黒字(前年同期は1732億円の赤字)に浮上した。業績回復を手掛かりに短期筋が東電株の売買を繰り返して値動きが激しくなっている。
「中長期的な経営改善への期待もある」(大手証券)という。8月10日にも九州電力の川内原子力発電所1号機(鹿児島県)が再稼働する見通し。東電の柏崎刈羽原発(新潟県)も「いずれ再稼働して収益が大きく改善する」との思惑で買いを入れる動きも出ていたようだ。
東京電力株が動意付いている。3日は朝方、一時前日比6%高の939円まで上げ、年初来高値を更新。午後は一転、3%安まで売り込まれるなど乱高下を演じた。短期取引の個人投資家の売買が活発になり、売買代金は2631億円と前週末より約9割膨らみ、東証1部の首位だった。
東電株の売買が盛り上がり始めたのは5月からで、4月末に500円を下回っていた株価は3カ月でほぼ倍になった。
福島第1原子力発電所事故の廃炉費用の予測ができないため、多くの証券アナリストは投資評価を再開しておらず、「大商いの担い手は短期売買の個人」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏)のようだ。
液化天然ガス(LNG)価格の下落で火力発電の燃料費が減り、2015年4~6月期の連結最終損益が2033億円の黒字(前年同期は1732億円の赤字)に浮上した。業績回復を手掛かりに短期筋が東電株の売買を繰り返して値動きが激しくなっている。
「中長期的な経営改善への期待もある」(大手証券)という。8月10日にも九州電力の川内原子力発電所1号機(鹿児島県)が再稼働する見通し。東電の柏崎刈羽原発(新潟県)も「いずれ再稼働して収益が大きく改善する」との思惑で買いを入れる動きも出ていたようだ。