[東京 17日 ロイター]
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 123.53/55 1.1246/50 138.93/97
午前9時現在 123.45/47 1.1240/44 138.77/81
NY午後5時 123.35/37 1.1249/54 138.73/77
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の123円半ばだった。きょうの海外時間に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてアジア時間の動意は乏しく、値動きは30銭程度と狭いレンジにとどまった。
朝方から短期筋の間で様子見姿勢が出ていたほか、仲値公示にかけての実需筋による取引も盛り上がりに欠けたもよう。午前中には株価が下げ幅を拡大させた場面があったが、ドル/円は「いま大きくポジションを傾ける時間帯ではない」(国内金融機関)との声が出ており、株価に大きく追随するような値動きにはならなかった。
午後に入ると「イベント前の調整も一巡し、いよいよやることがなくなってきた」(国内金融機関)との声が出ていた。株価が下げ幅を縮めた場面では、ドル/円も123.59円までやや上値を伸ばしたものの、午後3時までの値幅は30銭程度にとどまった。
財務省が朝方に発表した5月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は2160億円の赤字となり、2カ月連続で赤字を計上した。ただ、赤字幅は前年同月の9172億円に比べ大幅に縮小した。相場の反応は限定的だった。
<FOMCではメンバーの政策金利見通しに注目>
市場参加者によると、きょうのFOMCではメンバーの政策金利見通し(ドッツ)に最も強い関心が寄せられているという。
3月のFOMC時点では、2015年内に利上げを開始することが好ましいと答えた委員が15名、2016年の利上げ開始が好ましいと答えた委員が2名だった。
年内利上げ派の内訳では、7名の委員が2015年内に2回の利上げを予想していた。一方、年内に1回の利上げか、利上げなしと予想する委員が3名いた。
これらのバランスがどのように変化するかが焦点となっている。
一方、潜在成長率に関する予想は、3月時点に2.0―2.3%だったが、市場参加者の多くは、今回、予想レンジが0.1%ポイント程度、下方修正されるとみている。
また、2016年、2017年のFF金利および長期的な中立金利に関する予想も引き下げられる可能性が指摘されている。
FOMC声明について「今回はハト派的なニュアンスを出してくる可能性が高いとみている。その場合は123円割れもあるかもしれない」とマネックス証券、シニアストラテジストの山本雅文氏は言う。
現状では、ドル/円もユーロ/円も上値余地がそう大きくないと山本氏は述べ、ドル高シナリオで最も実現可能性が高いのは、金融緩和直後で追加利下げの期待もあるニュージーランドドル売り/米ドル買いとした。
<ドル/円「黒田ショック」の下限にストップロスの観測>
日銀の黒田東彦総裁の発言でドル/円が下落した際のドル/円下限付近の122.50円付近には、短期筋のストップロスが集中しているもよう。ドッツが下方修正されてドル/円がこの「黒田ショック」の際の下限を割り込むようなら「相場はいったん下方向に走りそうだ」(国内金融機関)という。
もっとも、5月後半までの年初来高値122.04円がサポートとして意識されているといい、下押しがあっても122円では底堅いとの声も聞かれた。
政策金利の見通しを映す米2年債利回りは、足元では雇用統計前の水準付近に低下してきているだけに「前回とドッツが同水準以上の場合、再び9月利上げ開始というシナリオの織り込みが進む余地がある」(別の国内金融機関)という。ドル/円の発射台が123円半ばならば「124円の回復もあり得る」(同)との見方が出ていた。前回3月には2015年末のドッツ中心値が0.6%付近だった。 (為替マーケットチーム)
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 123.53/55 1.1246/50 138.93/97
午前9時現在 123.45/47 1.1240/44 138.77/81
NY午後5時 123.35/37 1.1249/54 138.73/77
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の123円半ばだった。きょうの海外時間に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてアジア時間の動意は乏しく、値動きは30銭程度と狭いレンジにとどまった。
朝方から短期筋の間で様子見姿勢が出ていたほか、仲値公示にかけての実需筋による取引も盛り上がりに欠けたもよう。午前中には株価が下げ幅を拡大させた場面があったが、ドル/円は「いま大きくポジションを傾ける時間帯ではない」(国内金融機関)との声が出ており、株価に大きく追随するような値動きにはならなかった。
午後に入ると「イベント前の調整も一巡し、いよいよやることがなくなってきた」(国内金融機関)との声が出ていた。株価が下げ幅を縮めた場面では、ドル/円も123.59円までやや上値を伸ばしたものの、午後3時までの値幅は30銭程度にとどまった。
財務省が朝方に発表した5月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は2160億円の赤字となり、2カ月連続で赤字を計上した。ただ、赤字幅は前年同月の9172億円に比べ大幅に縮小した。相場の反応は限定的だった。
<FOMCではメンバーの政策金利見通しに注目>
市場参加者によると、きょうのFOMCではメンバーの政策金利見通し(ドッツ)に最も強い関心が寄せられているという。
3月のFOMC時点では、2015年内に利上げを開始することが好ましいと答えた委員が15名、2016年の利上げ開始が好ましいと答えた委員が2名だった。
年内利上げ派の内訳では、7名の委員が2015年内に2回の利上げを予想していた。一方、年内に1回の利上げか、利上げなしと予想する委員が3名いた。
これらのバランスがどのように変化するかが焦点となっている。
一方、潜在成長率に関する予想は、3月時点に2.0―2.3%だったが、市場参加者の多くは、今回、予想レンジが0.1%ポイント程度、下方修正されるとみている。
また、2016年、2017年のFF金利および長期的な中立金利に関する予想も引き下げられる可能性が指摘されている。
FOMC声明について「今回はハト派的なニュアンスを出してくる可能性が高いとみている。その場合は123円割れもあるかもしれない」とマネックス証券、シニアストラテジストの山本雅文氏は言う。
現状では、ドル/円もユーロ/円も上値余地がそう大きくないと山本氏は述べ、ドル高シナリオで最も実現可能性が高いのは、金融緩和直後で追加利下げの期待もあるニュージーランドドル売り/米ドル買いとした。
<ドル/円「黒田ショック」の下限にストップロスの観測>
日銀の黒田東彦総裁の発言でドル/円が下落した際のドル/円下限付近の122.50円付近には、短期筋のストップロスが集中しているもよう。ドッツが下方修正されてドル/円がこの「黒田ショック」の際の下限を割り込むようなら「相場はいったん下方向に走りそうだ」(国内金融機関)という。
もっとも、5月後半までの年初来高値122.04円がサポートとして意識されているといい、下押しがあっても122円では底堅いとの声も聞かれた。
政策金利の見通しを映す米2年債利回りは、足元では雇用統計前の水準付近に低下してきているだけに「前回とドッツが同水準以上の場合、再び9月利上げ開始というシナリオの織り込みが進む余地がある」(別の国内金融機関)という。ドル/円の発射台が123円半ばならば「124円の回復もあり得る」(同)との見方が出ていた。前回3月には2015年末のドッツ中心値が0.6%付近だった。 (為替マーケットチーム)