日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

7832 バンダイナムコ、懐かしゲームの利用権開放 眠る知財を収益源化

2015年03月31日 | コンテンツ・商標
〔15.3.31.日経新聞:消費Biz面〕
 
                            「パックマン」のゲーム画面

 バンダイナムコゲームスは「パックマン」など1980年代に人気を博したゲームのキャラクターや音楽の利用を他社に開放する。ゲーム会社などがスマートフォン(スマホ)ゲームにデザインを変えたパックマンを登場させたり、BGMを再生したりできるようにする。社外の自由なアイデアを生かすことで眠っているIP(Intellectual Property:知的財産)を「再登板」させ、収益につなげる。

 他社に開放するゲームは「ゼビウス」「ギャラクシアン」「ドルアーガの塔」など、旧ナムコが主に80年代に業務用ゲーム機向けなどに開発した17作品。海外でも知名度が高い作品もあり、家庭用ゲーム機でリメークなどが繰り返されてきたが、最近は活用しきれていなかった。

 ゲーム会社などが登場するキャラクターや音楽、シナリオを自由に利用できる仕組みにする。キャラクターのデザインを変えたり、新しいシナリオを作ったりといった二次創作も可能。原作の印象を変えかねない二次創作を認めるのは異例だ。

 利用するにはバンナムへの登録が必要で、4月下旬から受け付けを始める。登録後に制作に着手する企業には事前に企画書の提出を求めるが、バンナムでは内容が公序良俗に反していなければ原則認める方針。当初は国内企業が対象で、個人クリエーターや海外への開放も今後検討する。

 完成したゲームやアプリを有料配信する場合は、売り上げの数%をバンナムが受け取る。無料配信ではゲームやアプリ内に広告枠を設定し、広告収入を分け合う。往年の人気ゲームをスマホゲームなどに利用することで、中高年ユーザーの取り込みを狙う企業のニーズも見込めそうだ。

 キャラクターやシナリオなどのIPはゲーム会社にとって収益の源泉だ。外部提供を絞り、盗作や勝手な改変に厳しく対処して作品のイメージやブランドを維持している。

 任天堂が従来スマホゲーム作りをためらってきたのも、安易な利用で「マリオ」など人気キャラクターの価値が消耗するのを防ぐためだ。同社とディー・エヌ・エーが今月17日に発表した提携でも、スマホゲーム制作は任天堂が主導し内容を厳しく監修するもようだ。

 ただ、過去の人気作品には十分な収益を生み出せないまま眠っているIPも多い。知名度の高いコンテンツは「宝の山」になり得るが、開発資金や人手が足りず自社で再活用するのが難しい場合もある。

 二次創作も含めた大胆な開放に踏み切るバンナムの取り組みが軌道に乗れば、同様の動きが広がる可能性もある。

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