株式 買い安心感、戻り試す

〔14.12.21.日経新聞：日曜日に考える４面〕



　今週（22～26日）の日経平均株価は戻りを試す展開か。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のイエレン議長の会見で、米国で性急な利上げはないとの受け止めが広がり買い安心感が強まった。「少額投資非課税制度（ＮＩＳＡ）の購入枠を使い切るための個人投資家の買いが見込める」（いちよしアセットマネジメントの秋野充成氏）のに加え、26日に受け渡しベースの新年入りとなれば税金対策の売りはなくなる。2012年や13年に続き、年末に向けた株高が期待されそうだ。

　先週の日経平均は週前半の２日間で616円下げた後、17日からの３日間で866円上昇し、値動きは荒くなっている。多くの海外投資家が年末休暇に入り今後は取引が薄くなると想定されるなかで、大口の売買があると乱高下する可能性もある。

　26日発表の11月の家計調査に注目が集まる。２人以上の世帯の実質消費支出は４月以降、前年同月比でマイナスが続いている。足元では原油安でガソリン価格などが値下がりしており、個人消費の改善が示されれば株価を押し上げそうだ。