3402 東レ、１割軽く保温２割向上の新素材 高級婦人服向け

〔14.12.22.日経新聞：企業面〕

東レは従来品に比べて軽くて暖かい高級婦人服向け素材を開発した。婦人服で一般的なポリエステル繊維に比べて重さを１割軽くしながら、保温性を約２割高めた。国内外の高級ブランドや婦人アパレル向けに供給する。ファッション性の高い婦人服でも保温などの機能性を求める傾向が強まっており、こうした需要に対応する。

一般的なポリエステル繊維に比べて暖かく軽い着心地を実現した
　製品名は「トリビュートＨＴ」の予定で、2015年秋冬向けに販売する。初年度に約25万～50万メートルの生地販売を目指す。独自の紡績技術でポリエステル繊維の中央部分を空洞化することで、約１割軽くなった。コートやジャケットなどに仕立てた際に軽い着心地を楽しめる。

　繊維内部の中空部分が空気をため込むため、保温性も従来品に比べて２割高まる。短い繊維を使うことで、ポリエステル素材でウールのような上質な肌触りも実現した。高級ブランドや百貨店アパレル、セレクトショップといったファッション感度の高い婦人服での採用を見込む。