〔15.3.4.日経新聞:投資情報面〕
パナソニックは3月中に普通社債(SB)4000億円を発行する。既存社債の償還資金のほか、自動車や住宅関連の成長戦略の投資に充てる。同社の社債発行は2011年3月以来4年ぶりとなる。14年度に事業会社が機関投資家向けに発行する社債としては最大規模となる。
5年債、7年債、10年債の3本建てで、発行額は5年債が2200億円、7年債が800億円、10年債が1000億円を予定している。主幹事は野村証券が務める。格付けはシングルA(格付投資情報センター)の予定だ。2月に4000億円の発行枠を登録しており、上限での発行となる。
調達した資金は16年3月期に予定する社債償還の原資とする。15年6月に400億円、16年3月に2000億円の償還を予定している。成長戦略にも振り向ける。19年3月期に売上高で14年3月期比約2兆2000億円増の10兆円を目指しており、自動車分野と住宅分野を中心にM&A(合併・買収)を積極化する。
社債発行により15年3月期末の連結有利子負債は9000億円前後となり、手元資金から有利子負債を差し引いた「実質手元資金」は7000億円前後のプラスに改善する見通しだ。今後の資金調達は社債を中心とする。すでに銀行借り入れは実質ゼロとなっている。
課題は自己資本利益率(ROE)の改善だ。「今後は実質無借金を維持する」(河井英明専務)としており自己資本が積み上がる公算が大きい。株主に対する利益配分の強化に加え、売上高利益率をどれだけ引き上げられるかが問われる。
パナソニックは3月中に普通社債(SB)4000億円を発行する。既存社債の償還資金のほか、自動車や住宅関連の成長戦略の投資に充てる。同社の社債発行は2011年3月以来4年ぶりとなる。14年度に事業会社が機関投資家向けに発行する社債としては最大規模となる。
5年債、7年債、10年債の3本建てで、発行額は5年債が2200億円、7年債が800億円、10年債が1000億円を予定している。主幹事は野村証券が務める。格付けはシングルA(格付投資情報センター)の予定だ。2月に4000億円の発行枠を登録しており、上限での発行となる。
調達した資金は16年3月期に予定する社債償還の原資とする。15年6月に400億円、16年3月に2000億円の償還を予定している。成長戦略にも振り向ける。19年3月期に売上高で14年3月期比約2兆2000億円増の10兆円を目指しており、自動車分野と住宅分野を中心にM&A(合併・買収)を積極化する。
社債発行により15年3月期末の連結有利子負債は9000億円前後となり、手元資金から有利子負債を差し引いた「実質手元資金」は7000億円前後のプラスに改善する見通しだ。今後の資金調達は社債を中心とする。すでに銀行借り入れは実質ゼロとなっている。
課題は自己資本利益率(ROE)の改善だ。「今後は実質無借金を維持する」(河井英明専務)としており自己資本が積み上がる公算が大きい。株主に対する利益配分の強化に加え、売上高利益率をどれだけ引き上げられるかが問われる。