豊真将が引退「申し訳ない」 所作の美しさで人気

〔15.1.17.日経新聞：スポーツ面〕


　大相撲の元小結豊真将（33）＝本名山本洋介、山口県出身、錣山部屋＝が初場所６日目の16日、日本相撲協会に引退届を提出し、年寄「立田川」襲名が承認された。東京・両国国技館での記者会見で「もう一度土俵に立つという目標があったが、（けがで復帰できず）応援してくれた方々に申し訳ない」と涙を流しながら話した。

　日大を中退後、2004年春場所で初土俵。06年夏場所で新入幕し、11年九州場所で新小結に昇進。昨年名古屋場所で膝を故障して途中休場して以降、幕下に転落した今場所まで出場していなかった。

　土俵上の所作の美しさでも人気を博し、師匠の錣山親方（元関脇寺尾）は「相撲道の基本である礼に始まり礼に終わるを体現できた数少ない力士だった」とねぎらった。