日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

〔東証〕反落、円高進行・アジア株安が重し,〔為替〕国内勢の買いでドル/円じり高、ECB総裁会見に注目

2015年04月16日 | 相場概況(株式&為替)
〔15.4.15.ロイター〕

〔東証〕反落、円高進行・アジア株安が重し [東京 15日]

日経平均
終値      19869.76 -38.92
寄り付き    19838.53
安値/高値   19823.86─19913.42

TOPIX
終値       1588.81 -2.01
寄り付き     1584.91
安値/高値    1584.73─1593.44

東証出来高(万株) 195281
東証売買代金(億円) 23229.72

 東京株式市場で日経平均は反落。弱含んだドル/円が重しとなったほか、中国の第1・四半期国内総生産(GDP)の伸び率が6年ぶりの低水準に減速し、中国・香港株が下落したことも嫌気された。欧州中央銀行(ECB)理事会など重要イベントを前に手掛けにくさも意識されたものの、日本株に対する先高観は根強く下値は限られた。

 朝方の東京市場はドル/円が119円台前半と円高方向に振れたことを嫌気し、輸出株の一角が売り優勢で始まった。日経平均はマイナス圏での滑り出しとなったが、その後は下げ渋る動きをみせ、前日終値近辺での値動きを続けた。

 こうしたなか、中国国家統計局が発表した第1・四半期GDP伸び率は、前年同期比で7.0%となった。市場予想と同水準となったが、昨年第4・四半期の7.3%から減速。これを受け上海総合指数 などが下落した。「過熱感のあった中国市場では持ち高整理の動きが広がり、日本株にも波及した」(東洋証券・檜和田浩昭ストラテジスト)という。

 後場に入り日経平均は前日比で一時84円安まで下げ幅を拡大したが、日銀によるETF(上場投資信託)買いへの期待感や、先高観が支えとなった。中小型株にはしっかりとした銘柄もみられたうえ、大幅高となる材料株もあり「こう着感が強まるなかで、一部の個人投資家や短期筋は材料に飢えているようだ」(国内証券)との声も聞かれた。

 個別銘柄ではアイロムホールディングス が堅調。15日朝、100%子会社が国立感染症研究所とエイズ等感染症ワクチンの研究・開発に関する共同研究契約を締結したと発表し、材料視された。

 また、野村証券が14日付レポートで目標株価を4500円から4700円に引き上げたJAL がしっかり。
 gumi は後場に、無料通話・メールアプリを展開するLINE(東京都渋谷区)のゲームサービス向けに開発したタイトルの台湾での配信が決定したと発表し、ストップ高を付けた。

 半面、投資ファンドのMBKパートナーズが保有株式を売却する手続きを開始したと伝わったTASAKI は一段安。カタールでの大型ガス処理プラント建設工事の遅延などで2015年3月期の連結業績・年間配当予想を下方修正した日揮 は年
初来安値を付けた。

 東証1部騰落数は、値上がり612銘柄に対し、値下がりが1137銘柄、変わらずが131銘柄だった。  (長田善行)


〔為替〕国内勢の買いでドル/円じり高、ECB総裁会見に注目 [東京 15日]
           
        ドル/円    ユーロ/ドル  ユーロ/円
午後3時現在  119.62/64 1.0631/35 127.18/22
正午現在    119.62/64 1.0631/35 127.18/22
午前9時現在  119.44/46 1.0645/49 127.15/19
NY午後5時  119.38/41 1.0653/56 127.17/21

 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の119円半ばだった。国内の実需筋や機関投資家からドル買い/円売りが流入し、朝方からじり高の展開となった。海外時間に向けては、欧州中央銀行(ECB)理事会後のドラギ総裁の会見が注目されている。

 前日海外時間には米経済指標の弱い数字を受けてドル売りの流れが強まったが、アジア時間に入ると国内勢のドル買いが需要が支え、ドル/円は朝方から堅調。「早朝から輸入企業の買い注文が相次いだ」(国内金融機関)、「新年度に入った本邦機関投資家のニューマネーが流入している」(別の国内金融機関)との声が出ていた。

 正午頃、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長の発言が伝わったが、市場の反応は限定的だった。事務総長は会見で、日銀の景気回復への支援を評価する一方、金融政策には限界があると指摘した。また、日本が停滞から脱することができれば、円は中長期的に上昇するとの見方を示した。

 きょうは、ECB理事会とドラギ総裁の会見が予定されている。ECBは3月に量的緩和を始めたばかりで政策変更はなさそうだが、ドラギ総裁が金融政策や経済の先行きにどのような見通しを示すのか注目されるという。

 前日、国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを発表し、米国の見通しを引き下げる一方、ユーロ圏については上振れを見込んだ。市場では「仮にドラギ総裁の発言からこれ以上の緩和は不要とのニュアンスが感じられれば、ユーロ反転のきっかけになり得るイベントになる」(外為どっとコム総合研究所の調査部長、神田卓也氏)との見方が出ていた。

<ドル119円割れは押し目買いの好機か>

 前日発表された3月の米小売売上高は前月比0.9%増で、ロイターがまとめた市場予想の1.0%増に届かなかった。

 予想を下回ったとはいえ前月比プラスであり、悪い数字ではないとの見方もある。クレディ・アグリコル銀行のエクゼクティブディレクター、斎藤裕司氏は「ドル高けん制が警戒されるG20を控えたタイミングで、持ち高調整をするいい口実となったようだ」(斎藤氏)と話していた。

 ドル/円は昨年8月以来、日足一目均衡表の雲の下限を割れておらず、斎藤氏はこれが強力なサポートになるとみており、きょうは118.94円をバックに押し目買いの好機と指摘していた。

<中国指標は低調に>

 午前中に中国の国家統計局が発表した第1四半期GDP伸び率は、前年同期比で7.0%となり、市場予想と一致した。一方、3月の小売売上高と3月鉱工業生産は、それぞれ予想を下回った。

 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジスト、村田雅志氏は、GDPが市場予想通りだったことよりも、鉱工業生産が08年11月以来、小売売上高が06年2月以来の弱い水準へと落ち込んだ点に着目すべきと指摘。「あらためて景気減速を印象付ける内容だった」といい、中国と交易関係の深い豪ドルやブラジルレアルなどは「引き続き、対ドルでの上昇シナリオは描きにくい」とみている。

(為替マーケットチーム)

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