〔15.1.29.日経新聞:投資情報面〕
三菱ケミカルホールディングスの2014年4~12月期の連結営業利益は1200億円超と前年同期比4割増となったようだ。スマートフォンや自動車などの需要増を背景に機能材やコーティング材料など素材が伸びた。原油安はプラス・マイナス両面に表れて相殺したが、いまの原油価格が続けば15年3月期通期では悪影響のほうが強まる可能性もある。
売上高は8%増の2兆6800億円程度になったようだ。機能材などの販売が伸びたことに加えて、持ち株比率を引き上げた大陽日酸を10月から子会社として連結したことも売上高と利益を押し上げた。
事業別に見ると機能材は期初からの好調を維持している。スマートフォンなどに使われるタッチパネル向けのフィルムや産業用機械の部品に使われる特殊プラスチック、自動車向けのコーティング材料、炭素繊維などが需要拡大を背景に販売を伸ばした。ヘルスケアも販売が好調なうえ、経費の抑制を進めたことで増益を確保したようだ。
石油化学関連の事業は原油安の影響が増益要因と減益要因の両面に表れている。たとえば、自動車のテールランプなどに使われるアクリル樹脂原料は需要自体が回復基調にある中で、原料価格が低下して採算が大幅に改善した結果、大幅な増益となったようだ。
一方でナフサをはじめとした原料価格が低下したことで、評価損も数十億円規模で発生したようだ。合成繊維原料のテレフタル酸は中国での供給過剰によって市況低迷が続いており、採算は改善されていない。
14年4~12月期決算は2月4日に発表する予定だ。15年3月期通期の見通しに関しては売上高が前期比5%増の3兆6800億円、営業利益が45%増の1600億円の従来予想を据え置く見通しだ。原油価格次第では石油化学製品の採算改善が進む可能性がある一方、需要が乏しい製品では価格下落圧力が高まりやすい。評価損が膨らむ可能性もあり、不透明な部分もある。
三菱ケミカルホールディングスの2014年4~12月期の連結営業利益は1200億円超と前年同期比4割増となったようだ。スマートフォンや自動車などの需要増を背景に機能材やコーティング材料など素材が伸びた。原油安はプラス・マイナス両面に表れて相殺したが、いまの原油価格が続けば15年3月期通期では悪影響のほうが強まる可能性もある。
売上高は8%増の2兆6800億円程度になったようだ。機能材などの販売が伸びたことに加えて、持ち株比率を引き上げた大陽日酸を10月から子会社として連結したことも売上高と利益を押し上げた。
事業別に見ると機能材は期初からの好調を維持している。スマートフォンなどに使われるタッチパネル向けのフィルムや産業用機械の部品に使われる特殊プラスチック、自動車向けのコーティング材料、炭素繊維などが需要拡大を背景に販売を伸ばした。ヘルスケアも販売が好調なうえ、経費の抑制を進めたことで増益を確保したようだ。
石油化学関連の事業は原油安の影響が増益要因と減益要因の両面に表れている。たとえば、自動車のテールランプなどに使われるアクリル樹脂原料は需要自体が回復基調にある中で、原料価格が低下して採算が大幅に改善した結果、大幅な増益となったようだ。
一方でナフサをはじめとした原料価格が低下したことで、評価損も数十億円規模で発生したようだ。合成繊維原料のテレフタル酸は中国での供給過剰によって市況低迷が続いており、採算は改善されていない。
14年4~12月期決算は2月4日に発表する予定だ。15年3月期通期の見通しに関しては売上高が前期比5%増の3兆6800億円、営業利益が45%増の1600億円の従来予想を据え置く見通しだ。原油価格次第では石油化学製品の採算改善が進む可能性がある一方、需要が乏しい製品では価格下落圧力が高まりやすい。評価損が膨らむ可能性もあり、不透明な部分もある。