くまえもんのネタ帳2

放置してたのをこちらに引っ越ししてみました。

嵐の夜に

2008-02-27 21:50:36 | ノンジャンル

連絡があったのは24日の夜だった。
長野県方面も強風に見舞われ、どうやらそのあおりを食らって建物に激突した様子。
発見したときは、まだ温かったそうだ。
ちょっと見たところ、外傷は見つけられなかった。
強く頭を打ったのが死因なのかも知れない。



カワラヒワを手に取ってみるのは初めてだった。
出張先の施設のまわりで選択的除草を行い草花を植えてからと言うもの、いつも数十羽の群れで食事に来ているのは見かけては居たけれど、20mぐらいの距離から見るだけだったから、実際の大きさを実感したのはこれが初めてなのだ。
スズメよりは、ちょっとだけ大きめかな。

クチバシも穀類を好む鳥らしく、短くて鋭い。
これで、草の実の殻を割って食べて居るんだろうね。




と、羽の付け根に小さな実がくっついているのを見つけた。
イノコヅチの実だ。
花壇の斜面と道ばたの間にある草地や林の縁に、少しばかりの茂みが残っていたはず。
きっとそこで食事をした後だったんだろうね。
そのことを発見者に告げると、なんのことはない見つけたときには尾羽の付け根あたりにも沢山のイノコヅチを着けていたんだそうな。
鳥の写真を撮ろうと思って、いちいち取り除いたという。
んも~、それじゃただの図鑑的な、ただ単にお綺麗な写真にしかならないじゃん。
野生の暮らしの痕跡が、少しでも残されている写真の方が遙かに情報量が多いのに。
体のどのあたりにどれぐらい、どんな感じでくっついていたのか、見たかったなぁ。
勿体ないことをしたもんだ。


そのまま骸を埋めてしまえば何も残らない。
それでは何だか勿体なかったので、せめて羽毛をクラフト用に残すことにした。
ついでに、そのうの中身を取り出して調べてみる。

見た限りでは3種類の種子があるように見える。
細長いのがイノコヅチの種なのかな?


後で蒔いてみようと思って、シャーレに入れたまま1日経ったのを見てビックリ!
もう根が伸び始めている。
1mmちょっとかな。
黒い小さな種の方も1mmの根が出ているのもある。
早いねぇ、ってか早すぎねぇ?


さっそく用意してもらったポットに植えることにする。


2~3粒まとめて、浅く土に埋める。
この分だと来週初めぐらいには、双葉を観察することが出来そうだ。
楽しみ。

死骸は、去年の暮れにキツネが狩りをした後があったあたり、花壇の端に積もっている雪の上に置いてきた。
野生の暮らしでは特に食べ物の少ないこの季節、だれかのお腹を満たすことが出来れば、この鳥の死も無駄にはならないだろう。



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2 コメント

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Unknown (テツ)
2008-02-28 22:43:25
道路に落ちているなきがらとは違って、
これが自然の鳥のなきがらなのですね。
それでも私は鳥のなきがらを触れないかもしれないけど・・・(xxゞ。
今日の日記は何となく深いお話ですね。
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Unknown (くまえもん)
2008-02-29 02:10:14
骸を埋めたところから植物が再生してくる話しと言うのは、世界中の神話に見受けられますよね。

小鳥の亡骸を埋めたところから、草の種が芽生えて来る。
僕は、そのうから取り出してから植えるという、一見して科学的行動を取っていますが、本質的には神話世界の行為とそんなに変わっていないのです。

科学とは、神話が現代風にその意匠を変化させたものに他ならないと言うようなことを書いている人がいますが、これって結構鋭い指摘だと思っています。

現代は科学が急激にハッテンした世界ですが、僕たち一般人にとってはシャーマンの呪文と特殊相対性理論の数式との間には、それほど違いが見いだせないでいます。
どちらも謎めいて良くわからないという点でね。

現に、今の時代を第二の新石器時代と呼んでいる人たちも居ますよね。
例えばICは僕たちの日常生活にとっては欠かせない物だけれど、その仕組みはとなると謎めいていますよね。
少なくとも、理路整然と一点の曇り無く説明できる人はそうそう居るものではありません。

科学のあらゆる分野に精通している研究者は存在しません。
専門分野を超えると、お互いの言葉は呪文の様に不可解な存在になってしまいます。

科学が世界の謎を次々に解読していき、やがてそれが膨大な量になって、誰もその全体像を理解することが出来なくなっている。
いつの間にか、世界は再びエニグマに埋もれてしまっているのです。

そう言う角度から眺めると、現代はとっても神話的な世界だとも言えなくはない気がしています。
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