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時代の空気感がリアル @ 『ゆきあかり日記 せせらぎ日記』 谷口吉郎


金沢出身の建築家谷口吉郎が 戦前に東京工業大学の助教授だった時に、ドイツに派遣され1年近く暮らした時の「日記」ですが、日記というより「随筆」に近いですね。

なにせ、1年かけた船旅でベルリンに到着したその日が、「水晶の夜」当日だったというから、その時代感がリアルすぎます。ヒトラーは今でこそのその歴史的評価は確定していますが、その当時、ドイツの普通の人々が彼のことをどう思っていたのか よくわかります。

ヒトラーと同じ会場で演技機を見て、彼をまじかに見て「思いのほか顔色が色白」だったなど、そういう体験をした日本人って貴重です。

貴重な、歴史的文献と言えますが、それはなにより筆者が、建築家らしく、緻密で冷静で構成力豊かだったからでしょうね。
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