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1943年10月21日 @「生等 もとより生還を期せず」

 


 今日10月21日は、50台後半以上の学生運動経験者には大変懐かしい「国際反戦デー」でしたね。「でしたね」と過去形にする必要はないが、もう遠い過去の話です。

 もともとこの日は、ベトナム戦争がらみでそういう「記念日」になったんだと思うけど、偶然にもこの日は、1943年に学徒出陣壮行会が神宮外苑競技場(今の国立競技場)で、開催された日でした。そして、そのわずか21年後に 同じ会場で東京オリンピックが開催されたのでした。

 氷雨振る中の壮行会の様子は、テレビの記録フィルムで見たことある人も多いと思う。最近、NHKが昔の白黒フィルムに色をつけるという番組を放送していた。

 カラーのはずだけど、壮行会の様子は 白黒フィルムとまったくわからない 色のない、灰色一色の世界だった。唯一の例外が、壮行会で答辞を読みあげる東京帝大文学部生の江橋慎四郎の映像。柱に巻いた紅白の布のみが 悲しくも鮮やかであった。

 江橋氏の「生等 もとより生還を期せず」の答辞は、確かに名文句であるだけに、時の政府に利用されまくったんだろうね。生等(せいら)とは、学生、書生、小生の「生」に、複数形を示す「等」をつけたもので、「われら」という意味です。

「もとより生還を期せず」といった氏は、戦地に赴くことなく、故に戦死することもなく、長寿を全うしたことは有名な話。

 今の時代、あらためて71年前の出来事を 一人一人の胸に 刻み込みたいものです。

 ↓色のない 壮行会のカラーシーン(NHKテレビより)


 ちょっと怖いよね。この映像

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