(韓国旅行の思い出)第2回 恐怖の冷麺
みなさんには、「つらくなる食事」の経験がありますか?
1988年8月、最初の韓国旅行。ぎらぎら照りつける太陽の下、ぼくはソウル・南大門市場をさまよっていました。
昼食にしようと思い、近くの食堂に入りました。
メニューの文字は、もちろん読めません。ところが、運のいいことに、「冷麺」と漢字で書かれた張り紙を見つけました。それを指さして注文しました。冷たいスープに浮かんだおいしい冷麺に思いをはせながら。
ところが、出てきたのは‥‥。
冷麺の「麺だけ」に、真っ赤っ赤な唐辛子みそが乗った代物。下の麺は、唐辛子みそに隠れてほとんど見えません。ぼくは呆然と器を見つめるばかり。
そのときです。
親切なお店のお姉さんが、「ああこの日本人は食べ方を知らないんだな」と思ったのでしょう。いきなり、麺と唐辛子みそを丁寧にていねいに混ぜ始めました。
「さあ、どうぞ。」にこにこ。
ぼくは意を決して食べ始めました。
辛いなんてもんじゃありません。口の中が痛くなりました。吸った息が吐けないほどの痛さ!
お店のレジのところに座ったおじさんもにこにこしています。ぼくは、受け狙いの性格があだとなり、おじさんに対しても「からいっ!」という表情をしてウケをねらいます。
結局50分かけて全部食べました。
辛い食事でした。(「からい」と「つらい」って同じ漢字なんですよね。)
おしまい。
みなさんには、「つらくなる食事」の経験がありますか?
1988年8月、最初の韓国旅行。ぎらぎら照りつける太陽の下、ぼくはソウル・南大門市場をさまよっていました。
昼食にしようと思い、近くの食堂に入りました。
メニューの文字は、もちろん読めません。ところが、運のいいことに、「冷麺」と漢字で書かれた張り紙を見つけました。それを指さして注文しました。冷たいスープに浮かんだおいしい冷麺に思いをはせながら。
ところが、出てきたのは‥‥。
冷麺の「麺だけ」に、真っ赤っ赤な唐辛子みそが乗った代物。下の麺は、唐辛子みそに隠れてほとんど見えません。ぼくは呆然と器を見つめるばかり。
そのときです。
親切なお店のお姉さんが、「ああこの日本人は食べ方を知らないんだな」と思ったのでしょう。いきなり、麺と唐辛子みそを丁寧にていねいに混ぜ始めました。
「さあ、どうぞ。」にこにこ。
ぼくは意を決して食べ始めました。
辛いなんてもんじゃありません。口の中が痛くなりました。吸った息が吐けないほどの痛さ!
お店のレジのところに座ったおじさんもにこにこしています。ぼくは、受け狙いの性格があだとなり、おじさんに対しても「からいっ!」という表情をしてウケをねらいます。
結局50分かけて全部食べました。
辛い食事でした。(「からい」と「つらい」って同じ漢字なんですよね。)
おしまい。