K-POPストリート

1980年代後半から2005年頃までの韓国歌謡アーカイブスを中心に、いい音楽・パフォーマンスと旅行の話題を書きます。

清涼音楽

2005-01-29 14:22:41 | K-POP
 こんにちは、チロルです。韓国ポップスに関する話題をお送りしています。
 「清涼音楽」は、2003年のアイドルグループ「Funny」のファーストアルバムに収録されている曲です。たぶんタイトル曲だと思うのですが。
 ファニーは、男性2人と女性2人からなるダンスグループです。女性メンバーは「かわいい系」と「おねえさん系」を、男性メンバーは「かっこいいお兄さん系」と「親しみやすいお兄さん系」を揃えていました。

 2003年8月、東京新宿の職安通りの「KOREA PLAZA」でのファニーのサイン会イベントに行ってみました。CDを買ってサインをもらうときに「ウヌォン ハルケヨ~」(応援しますよ)と言ったら日本語で「あー応援してくださーい」という返事が返ってきました。
 「清涼音楽」は、文字通り夏向けのさわやかなダンス曲。イントロとサビの部分はどこかで聴いたことのあるメロディーが‥‥。そう、世の中の「ブラバン小僧」や「スウィングガールズ」なら必ず知っている行進曲「星条旗よ永遠なれ」のフレーズが使われています。

 ファニーのサイン会に行ってから、ときどきファニーの公式サイトをチェックしていましたが、1年もしないうちに閉鎖されてしまいました。
 「さよなら」は、いつも突然です。

015Bの「客員歌手」

2005-01-28 23:17:38 | K-POP
 015Bというグループの中心は、ギターのチャン・ホイルとキーボードのチョン・ソグォンで(この2人は実の兄弟とのこと)、4集まではベースのチョー・ヒョンゴンも中心メンバーでしたが、実際に歌うのは、多くの場合「客員歌手」と呼ばれるメンバーでした。
 むかし015Bに関する韓国のサイトで読んだ記憶があるのですが、015Bのほとんどの曲を作詞作曲したチョン・ソグォンは、人間の声も楽器の一部と考えて、歌に合わせて楽器を変えるように歌手を変えた、とのことです。うーむ、ベートーヴェンみたいですね。
 客員歌手もそれぞれ独立した歌手であり、作品ごとに015Bのアルバムやライブツアーに参加するという形でした。そうしますと、015Bというのは完成されたグループではなくて、それ自体が大きなプロジェクトであったかのようにも思えます。事実、1993年にチョン・ソグォンが「恋人」というタイトルのソロアルバムを出しましたが、チョン・ソグォンが歌っているのは1曲だけで、あとは客員歌手が歌っていました。つまりソロアルバムというよりは、チョン・ソグォン作品集という感じでした。
 客員歌手としては、015Bの活動の初期からバラードや青春歌謡に多く登場したユン・ジョンシン、甘いバラードが得意なイ・ジャンウ、「永い春の2人」で衝撃的な登場をしたキム・テウ、「新人類の恋」以降015Bの後半の活動を支えたキム・ドンギュなど、さまざまな歌手がいました。

グループのネーミング

2005-01-27 23:29:27 | K-POP
 歌手やグループのネーミングについてですが、韓国特有(?)の現象として、「略称を考えたあとに、その略称を頭文字とした言葉を無理やり当てはめる」ということが多いような気がします。
 普通は「SES」のように、「Sea, Eugene, Shoo」を略してSES、という順番で考えますよね。ところが略したものを先に考えてしまうので、その略称を頭文字にした言葉がなんだかよくわからないものになりがちです。

(例1)HOT - High-Five Of Teenagers
 これはうまくいっている例です。
(例2)MILK - Made In Lovely Kin
 2002年の女性アイドルグループ。Made In Lovely まではいいのですが、Kin って何? 辞書を引いてみたら「種族」とのこと。うーむ、かなり苦しいです。
(例3)FinKL - Finir Killin' Liberty
 今はビッグになったので言いにくいのですが、やはりこれでしょう。「K-POPバイブル」によると、「フィニール・キリン・リバティ」と、フランス語+英語とのこと。グループ名が「ピンクル」と、発音がかわいい印象なので名付けられたとは思いますが、想像を超えています。

 この現象は何も最近始まったことではなく、1994年頃の女性アイドル4人グループ「SOS」は、「Sensational Oriental Sound」の略称だそうです。

* 写真はMILK1集のアルバムジャケットより引用しました。

神話「Winter Story」(2)

2005-01-25 23:59:04 | K-POP
 この前買ったシンファのリメイク企画盤「Winter Story 2004-05」ですが、いやぁ懐かしい曲がいっぱいです。9曲目の「君の涙までも」の原曲は、TWO TWOの第1集に収録されていたものです。男性3人プラス女性1人の4人グループ。今でこそ、といいますか90年代後半においては、混声グループも珍しくないものでしたが、トゥートゥーがそのはしりだったのではないでしょうか。女性メンバーはファン・ヘヨンといいましたが、当時の大ヒット曲「1と2分の1」の中で、いきなり女声のパートが出てくるのにびっくりしたものです。トゥートゥー第1集が出たのは、やはり1993年頃でしょうか。

 ちなみに神話のこのアルバムでは、他にも聴いたことのある曲が多く、「新人類の恋」はアレンジの方がいいとさえ思いますが、「マレジョ」はどうかなぁ。ジヌション+オム・ジョンファが歌っていましたが、たった5年前なのにもうリメイク‥‥(遠い目)。

韓国ポップス専門ラジオ番組

2005-01-23 23:41:20 | K-POP
 毎週日曜日の夕方5時から6時まで、首都圏で聞けるFM局「InterFM」の番組に、「K GENERATION」というものがあります。韓国観光公社提供の、韓国ポップス専門番組です。なかなか時間が合わないので、たまにしか聞けませんが、かなり面白いです。
 今日のゲストは韓国ドラマや映画に詳しい田代親世さんでした。DJの古家さんとのトークで田代さんが「つっこみどころが多いのも韓国ドラマならでは」という趣旨の話をすると、古家さんもすかさず「スルプンヨンガ‥‥恋歌、と名前をつけると売れると思っている、みたいな。」と、つっこんでいました。放送を聞いているぼくの方は大笑いです。
 ほかに番組ではパク・チョンヒョン(リナパク)のメッセージが聞けたり、ソウルのおいしいお店紹介のコーナーがあったり。選曲も話題の曲からDJこだわりの曲まで、うならせてくれます。今日はシンファの曲もありました(神話東京ライブ関連ということでしょう)。
 付け加えますと、DJ古家さんは、DJ向けのいい声してるんですよね。機会があったらぜひ聞かれることをお勧めします。インターFMのサイトに詳しく載っています。

神話が歌う「新人類の恋」

2005-01-22 21:19:34 | K-POP
 東京新宿・職安通りの「KOREA PLAZA」で買ったCDのひとつが、神話の「Winter Story 2004-05」です。リメイク企画盤のようですが、ここになんと015Bの「新人類の恋」が収録されていることを知ったからです。即買いしました。

 015B「新인류의 사랑」(4集、1993年)は、015Bの代表曲のひとつです。1993年当時の「music box」という、CDショップでもらったオリコンチャートのようなパンフレットには「9週連続第1位」と書かれていたように記憶しています。
 歌詞の一部を翻訳してみました。

「その気のない彼女からは 続けて電話が来て
 俺が電話している彼女は 俺を避けている
 街には美人が多いのに 紹介を受けに出かける席には
 どこからそういう女達が出てくるんだ?
ヤイヤイヤイヤ
 俺も他の友達のように 気にいった誰かとつきあってみたい」

 これまたストレートな歌詞で、当時大人気だったのもうなずけます。

 原曲はイントロのギターがほとんどサーフサウンドのように聞こえますが、神話のリメイクでは軽い雰囲気になっています。あらたにラップも入っていますね。
 この「Winter Story 2004-05」には他にも(ぼくにとって)懐かしい曲が入っていましたので、あらためて紹介したいと思います。


J-INDIES「BoLALuz」(2)

2005-01-22 16:49:22 | いろいろ
 こんにちは、チロルです。昨日は、先日このブログで紹介した「BoLALuz」(ボラルース)のライブに行ってきました。会場は東京原宿のライブハウス「REKIO」です。
 ボラルースは新曲も披露していましたが、ストーリー性のあるダンスの振り付けで歌詞の世界を表現し、もう一度見たくなるダンスでした。もちろん激しいダンスもお手のものです。

 ところで、いっしょに出演したユニット「Ari-psycho」(アリサイコ)ですが、こちらもダンスが良かったですね。アリサイコは女声ヴォーカル+女性ダンサー+DJという編制で、男性ダンサー4人のユニット「トリカブト」と共演していました。やたらと体格の良い男性ダンサーと、ダイナマイトボディの女性ダンサーがぐいぐい踊るステージに、目がくぎ付けでした。
 しなやかなダンスのボラルース、パワフルなダンスのアリサイコ、どちらも良かったです。インディーズも奥が深いなと思いました。

久々の「KOREA PLAZA」

2005-01-21 02:38:15 | K-POP
 コリアンタウンとして有名な新宿・職安通り。(最近は韓国関係のお店以外にもいろいろなお店が増えてきましたが。)その中ほどにある「KOREA PLAZA」に久しぶりに行ってみました。このお店は韓国映画のビデオソフトや音楽CD、韓国関連雑誌・書籍の専門店です。
 3年くらい前までは、このお店にはレンタルビデオを利用する留学生など韓国の人や、ぼくのような韓国マニアしかいませんでした。日韓ワールドカップの前後から、ふつうの日本人カップルを見かけるようになり、そして去年からは韓流で、平日昼間から写真集目当ての奥様が殺到、という状態で大にぎわいのお店です。逆にぼくはしばらく行っていませんでした。

 さて久しぶりにこのお店に行って、音楽CDコーナーを覗いてみると‥‥うーむ、最近は全体的に女性アイドル歌手って少ないんですね。新譜で目についたのはチャン・ナラくらい。シュガーはCDシングル1種類しかなかったですし、ジュエリーは何だか顔が違うな~と思っていたらメンバーチェンジ前の1集でした。男性アイドル(グループ)はけっこう目につきます。
 韓流がらみでは、パク・ヨンハは当然あるとしても、イ・ビョンホンやチャン・ドンゴンが音楽CDを出しているとは知りませんでした。

 丁寧に見ればけっこう掘り出し物もあると思いますが、今回は新しいアルバムを探しに来たので掘り出し物は次回のお楽しみです。結局アルバムを2枚買いました。

015B「永い春の二人」

2005-01-19 01:30:26 | K-POP
 いやぁいよいよ015Bについて書くことができます。
 015Bの「永い春の二人」。原題は「아주 오래된 연인들」で、直訳すると「とても長く続いた恋人たち」となるのでしょうが、個人的に表題の通り訳してみました。
 ぼくが韓国ポップスにはまるきっかけは、この曲をソウルの街角で聴いたことです。当時、曲名もアーティスト名も知らなかったのですが、帰りの金浦空港の売店でたまたま買ったカセットテープが、まさに015Bだったのです。1992年11月のことでした。

 「夕方になると 義務感で電話をして
  関心もない 互いの日課を聞かなきゃならない ‥‥」

といったタイトルどおりの歌であり、斬新な歌詞で若者たちの心をストレートにつかんだのでした。

 015B(ぼくはコギロビイと読んでいます)は、1990年の第1集から1996年の第6集まで活動。「永い春の二人」が収録されているのは3集(1992年)です。3集当時の中心メンバーは、ギターのチャン・ホイル、ベースのチョー・ヒョンゴン、キーボードのチョン・ソグォンです。音楽的にも、歌詞の内容も非常に興味深い作品が多く、韓国ポップスの流れの中でも独特な位置を占めています。015Bに関しては、ゆっくり時間をかけていろいろ書いてみたいと思います。

パク・チョンヒョン「夢に」

2005-01-18 01:24:20 | K-POP
 2002年発表のパクチョンヒョン第4集「Op.4(作品4)」のタイトル曲です。パク・チョンヒョン(別名LenaPark)は、日韓ワールドカップサッカーの年のユニット「Voice of Korea/Japan」に参加しており、昨年日本デビューも果たしました。

 曲の内容は、おおざっぱに言いますと、別れた恋人が会いに来てくれて、とても幸せだけど、でもそれは夢の中のことだとわかっていて‥‥というような感じです。
 この曲のすごいのは、同じ曲の中でテンポが次々と変わり、パク・チョンヒョンの歌い方もそれにあわせて変化するところです。最初はささやくように、次に朗々としているけどまだ抑え気味に、アップテンポにしたと思ったらクライマックスは力強く、ラストはまたささやくようにして別れを告げる。テグム(横笛)のイントロと、クライマックスの女声合唱もすごいです。
 ここまで凝った作品を作りあげたのは‥‥そう、この曲の作詞作曲は、なんとあの015Bのチョン・ソグォンです。そしてこの難曲を堂々と歌い上げるパク・チョンヒョン。
 とにかくぼくにとっての2002年韓国ポップスのベストです。