要塞探訪を重ねるうち、どうしても場所のわからない「高森山保塁」をどうにかして探したいという思いはずっと持ち続けているのだが。
ネット検索でも入口門柱を見かけた人があるが本体はまだ未発見との事。
正式二万分一地形図集成 関西 地図資料編纂会 定価99750円には”由良要塞近傍などの秘図ももれなく収録した。とくに由良要塞近傍「加太」「田倉崎」は、測図年代の最終時期にあたる測図で、当時から巷間に出回ることがなかった貴重な図である。”と言う記述を見つけたのでこれならわかるかな?
ちょっと買うには高いし^^;どこかの図書館で有れば閲覧可能だと「大阪府Web-OPAC横断検索 」探すと、大阪には 大阪市立図書館と堺市立図書館に蔵書がありました。
一ヶ月ほど前、大阪市立図書館では用事の帰りに行く機会があったのですが、正式に名前を覚えてなくあきらめ。先日、行ってきましたよ。自転車で堺のサイクルセンターのついでに堺市立中央図書館へ。
受付が何人か本の返却で混雑していたので、奥を見ると「資料調査相談」の窓口が空いていたのでそちらで「相談」してみました。
「正式二万分一地形図集成 関西」と書いたメモを渡し、
(私)「こんにちは、実はこの本がここの図書館に有るとネットで調べたのですが閲覧は可能でしょうか?」
(図書館員さん)「どの地図をお調べですか?」
(私)「いえ多分、本になっていると思うんですが・・・でコピーは可能ですか?」
(図書館員さん)「著作権などの問題もあるので個人で使用ならば・・・」
(私)「手書きで写す準備はしてるんですが」と持参の高森山近辺の地図と鉛筆と消しゴムを見せた。
(図書館員さん)「この番号札をもってお呼び出しするまでしばらくお待ちください」
しばらく閲覧室で待っていると番号札が呼ばれた。
(図書館員さん)「この本ですけど・・・コピー不可能ですねどう考えても・・・」
(私)「はぁ・・・写しますから閲覧させてもらえれば結構ですが」(でかい!でかすぎる^^;)
(図書館員さん)「短時間ならこちらで閲覧されますか?」
(私)「ちょっとじっくりは見たいのですが・・・」(閲覧室の3人分位の席を独占しそうだ^^;しかも空き席はそんなに無いし・・・)
(図書館員さん)「じゃ席が空くまでお待ちください、箱は邪魔になりそうなのでこちらで保管しますね。」
大きさは46cmx63cm重さは7kgはあろうかと思われる本を箱から出すのは大変で二人で苦労して箱から本を出した。
閲覧室が空いたので3人分の席を独占して立ちながらそれを開本して・・・こんなでかい本を閲覧してる人は居ないしちょっと括弧悪いが^^;
結局、地図の中身の方は軍施設は宿舎のみで砲台までは載っていなかった^^;
後は感謝して返却し図書館を後にした。実に面白い体験であった。
知の共有、資源の共有という意味では図書館は本当にありがたい。
実際これだけ高価な本をハイそれ、と買うわけにもいかないし、私は堺市民でもないのに閲覧ならばどこの誰が行っても大丈夫なのであるってのはほんと便利だと思う。
要塞地帯は戦時に地図自体も白紙状態、要塞細部にわたる地図もどこかにあるかも知れないが・・・・