KONASUKEの部屋

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ネグロヨトウ20210603

2021年11月17日 | チョウ目
ネグロヨトウ。
今回、近縁種のホソバネグロヨトウとの区別で混乱しました。
と言うのも、頼りにしている「みんなで作る日本産蛾類図鑑V2」と「虫ナビ」では、どうも識別ポイントが異なるうようで。
どちらかを取れば、どちらかが成り立たないように思えるからです。

みん蛾:
ホソバネグロヨトウは白点が縦長の長方形

虫ナビ:
ホソバネグロヨトウは外横線が鋸歯状、M3脈上に黒色条はない
ネグロヨトウは外横線が滑らか、M3脈上に黒色条がある
白点の形状では同定不可

「みん蛾」の記述だと、「虫ナビ」のネグロ~とホソバ~は逆、ということになります。
(もっとも、その「みん蛾」自身が、【成虫写真5】に白点が縦長の個体を載せているので、この識別方法を疑わざるを得ないのですが。)
「虫ナビ」は、白点の形状では同定不可と、バッサリ(笑)

一方、「虫ナビ」の記述を「みん蛾」に当てはめてみると、ネグロヨトウとされる画像は外横線が滑らかで、不明瞭な個体があるものの、M3脈上の黒色条もあるようです。
ホソバネグロヨトウの【成虫写真1】は「虫ナビ」的にはネグロヨトウということになりそうです。
他は外横線が鋸歯状で、M3脈上の黒色条が見られないようです。

まぁ、そもそも個体変異というものがあるでしょうから、識別法は例外があって然るべきでしょう。
「みん蛾」の、ホソバネグロヨトウの「白点が縦長の長方形」という記述は、あくまでも「その傾向がある」ということで、例外もある、ということなのではないか、と。
「虫ナビ」の記述なら、「みん蛾」の画像とも、概ね合致すると思われるので、今回は「虫ナビ」の方を採用しようと思います。

①前翅内横線
②前翅外横線:滑らか
③前翅内横線より基部寄りは黒褐色
④前翅後縁寄りに、内横線と外横線を結ぶ黒条
⑤外横線と④の交点に白点
⑥M3脈に黒色条

別名:
シロテンネグロヨトウ
分類:
チョウ目ヤガ科ナカジロシタバ亜科
翅を広げた長さ:
23~33mm
分布:
北海道、本州、四国、九州
低山地~山地
成虫の見られる時期:
5~6月、8~9月(年2化)
越冬形態?
エサ:
成虫・・・花の蜜など
幼虫・・・不明
その他:
前翅内横線の内側は黒褐色。
前翅後縁寄りに、内横線と外横線を結ぶ縦条があり、外横線との交点が白点になる。
(ホソバネグロヨトウは白点が縦長の長方形になる傾向があるようだ。)
前翅外横線は滑らか。
(ホソバネグロヨトウでは鋸歯状。)
前翅M3脈に黒色条がある。
(ホソバネグロヨトウにはない。)
♂の触角は微毛状、♀は糸状。
腹部背面に冠毛列を有し、第3腹節で最大。
2化の個体は1化に比べて著しく小さい。
灯火に飛来する。
幼生期は不詳。
参考:
Digital Moths of Japan
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
虫ナビ
渓舟の昆虫図鑑
北茨城周辺の生き物
ZATTAな昆虫図鑑
K’s life list
東京昆虫館
身近な生き物の記録~昆虫と野鳥と時々その他~
フォト蔵

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