鉄道模型工作記録帳

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プロトメイク7

2010-10-07 01:37:00 | 北海道の私鉄!

試作エッチング版が上がってきました。

三井芦別鉄道ナハニ1~3です。
見たとおり、どう見ても国鉄モハ31系の車体であり、中間車状態になっていますがイメージはそのままです。
戦災復旧叩き直しの車で、室内は大変簡素だったと聞きます。

直流国電が北海道に到着したのはこの車の後、50年後
103系が衝突実験のために渡ってきた機会位ではないでしょうか。


スタイルは自分の希望があり、末期のステップ取り付け後となります。
暫くステップなしのまま運用されていましたが、運輸省から「ホームと60cmも段差がある危険な状態を放置するな!」とお叱りを「幾度も受け」しぶしぶ改造したような記録が残って居ます。
ステップなしのときは中央扉を閉め切って、椅子も配置していたようですが、ステップ設置の数年前に椅子を再び撤去して扉を復活。
片側端扉を荷物扉扱いにしました。
もう片方の扉は・・・?

実は平然と乗降に使っていた様子が記録に残って居ます。


このキットは個人範疇ゆえ、実験的手法が取り入れてあります。
キャンパスが「被さり」であることを表現するため、屋根が通常の彫りと逆にしてあります。


ゆえに室内側がザラ面となっています。
何が実験的かと言うと、この場合、表と裏で彫りの深さが違うのですね。
通常、面から4割掘ると
裏は7割彫るのです。
1割くらい被らせて掘ります・
そうしないと窓などが抜けません。
ですから、このように屋根をしているということは・・・


見えますか?



光のムラが見えますか?
実は、屋根はペラッペラの薄い板になっているのです。
0.3mm板で上記の彫りをしたとすると、普通は1.95mm残っている筈の屋根が0.105mmしか残っておらず、ペラペラもいいところなのです。
だから、曲げたときの少しの力加減で屋根板はベコベコになります。
これは覚悟どおりの結果となりました。


コレでいいと思いました。
ですから本組の際は裏からエポキシを充填し厚みを増した後、上面からもパテを塗布して面を出してあげる必要のあるところが実験的手法と言うことです。

そうすることで屋根布の被り具合をキチンと表現できます。
やや上級者向け手法といえます。
雨樋はこのときは真ん中ドアに一本棒が屋根肩にありますが、雨樋部品をつける穴なんて曲げの邪魔なんであけられない。
最後に適当に金属棒を貼り付けるのがよさそうです。
(ノンステップ時は端ドアそれぞれにあって、真ん中ドアには無い)


今回は屋根Rの確認です。
二種類のRを試験してみます。
で、見る限り一番左がよく、右3つは断面のイメージが大きすぎるようです。
GM比率なら右三つ、TOMIX比率なら左なのです。
ここは迷わず左の低いRを採用決定です。


半田付けをしていきます。
フラックスの量が足りなく、ちょっと雑です。


箱にはなります。
妻板が一枚しかないので、ここだけの組になります。
個人的にはグリルがもう少し天地が小さい。
こころもち、妻板が広いほうが、角処理が綺麗になりそうです。
うーん・・・幅全体で0.3mm程度かな。



しかし裏から見ると、屋根が足りなく、妻板が余ってしまいました。
ここまで低い必要は無いので、本作成では屋根枕木方向を長く延長して深い屋根にしなくてはなりませんね。
0.45mm高さが足りませんでしたから、0.6mm程度屋根板を延長することになりそうです。計算できるものなのでしょうかね?
真鍮の伸びもありますから、計算は難しいものです。

車体内寸は17.5mmでした。
鉄コレT床板は15.45mmですから2.05mmの内幅縮小が必要です。
片側概算1mmの幅狭くする内張りがあれば便利です。
ただ、T車なので、プラ板で床板を新製すればよいだけかもしれません。
さらに、鉄コレ動力台車リレーフのTR11なんて取り付けられる台車枠があれば素敵じゃね?

独り言
「この車の基本寸法は三池のホハ201~205にも使えそう」


最初にナハニが完成しそうです。
これだけドマイナーな車でも頒布希望も一部ありましたので、設計完成時に頒布を検討します。




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コレの組立はここでおしまいです。廃棄となります。頒布は20個程度を予定