『焼肉』
昨晩は単身赴任の娘婿も帰省し、全員そろったので焼肉をすることになった。
暖かくなったので会場は、自作のベランダに御座を敷いて、バーベキュー用
のコンロに炭火だ。
冬場の焼肉は室内で電気だが、間接的な焼き具合というのか、直火でなけれ
ば出来ない火の回り具合がないから、優しい焼き加減だ。直火だと脂分が落
ち、それに火がつく。素早くひっくり返し、網の上に乗せてある野菜用の鉄板
に移す。外側はよく火が回り、中はミディアム状態になる。鉄板で焼くと、脂分
がジワジワと出ていく感じだが、直火は一気に出るようだ。
美味しく頂いた後の定番は、焼きおにぎり。わさび味噌、醤油味と俄シェフが
腕をふるう。
お酒を頂いたのでダウンし、ブログをお休みしてしまった。
『シンガポールママのこと』
私たちが最後に会ったのが3/28で、翌日は羽田で一泊し3/30にシンガポー
ルに帰国した。すぐさま病院に行き医師のチェックを受けたそうだ。医者はも
っと悪化した状態で帰国、下手をすると絶命で帰国もありうるとしていたから、
その順調さにびっくりされた。しかし、元が末期の癌で治癒の見込みも望めな
い身だから、いつ何があっても、おかしくなかった。
私が不思議だったのは、膵臓がんの末期患者なのに、痛みを全くといってい
いほど感じなかったことだ。私たちが会った時も、そんな素振りもなく、Eさん
に聞いても大丈夫だと言っていた。抗がん剤は体力を奪うので投薬はなし、
緩和ケアなるものも不要で亡くなるまでモルヒネも不要だった。
自分の意思だけで痛みが取れるものではないし、病状によって違うのか、
私には分からないが、末期の苦しみから救われたのだ。
私たちの想像では、最後の巡礼に命がけで訪れ、それを遂げたことにより安
堵し、気力が萎えたのではないか。体力が不足しているのを気力で補う、(医
化学的ではないかもしれないが)しかし、それはいつまでも続けることは出来
ないから限界がくる。いずれにしても、私が聞きかじった膵臓がんの末期とは
違う形だった。人の生命力の強さと弱さを同時に見せられたような気がする。