小浜逸郎・ことばの闘い

評論家をやっています。ジャンルは、思想・哲学・文学などが主ですが、時に応じて政治・社会・教育・音楽などを論じます。

前記事「新型コロナ、10のウソ」付録

2020年12月03日 19時23分12秒 | 社会評論

神奈川県知事・黒岩氏

前記ブログ「新型コロナ、10のウソ」を掲載したのちに、次の記事に触れました。
東京女子医大感染症科の平井由児医師の、PCR検査についての見解です。
たいへん説得力があります。

平井氏は、私たちの体が膨大な数の細菌やウィルスに満たされていて、もしそれを取り除いてしまうと、たちまち体のバランスを失ってしまうこと、また、PCR検査は本来遺伝子の検出のためにあること、しかもその感度が極めて敏感で、健康体の器官にちょっとウィルスが付着していても反応してしまうこと、2019年までは、症状の軽重によって「健康」「風邪」「インフル」の三つに分類される診断がなされて、それに応じた処置を受けていた人たちが、2020年からはPCRで陽性反応が出ると、すべてコロナと診断されてしまうようになったこと、そして、PCRを開発した研究者が「診断に使ってはならない」と公言していたことなどを、わかりやすく説明しています。
https://ameblo.jp/obasannneco/entry-12641199459.html?frm_src=favoritemail
また、平井氏の記事をフェイスブックで紹介したところ、ある方から、徳島大の宮崎名誉教授が同じようなことを言っているという記事を紹介していただきました。
https://www.youtube.com/watch?v=_FR32LSLD30&feature=youtu.be&fbclid=IwAR3VGr8vfTLWh9tXS4WE06kMtIpFZXniR4DqbEEHm5v3Yi4C7AWUkvcbW-w

ちなみに12月3日、神奈川県知事から「飲食店等(横浜・川崎)の皆様は時短営業を、県民の皆様は外出控えめに!」という緊急情報が出されました。事実上の緊急事態宣言です。
このメッセージには、神奈川県内の患者(じつは陽性者)の現状が表として掲げられています。
それによると次の通り。

入院患者       450
 うち重症      61
   中等症    364
   軽症・無症状  25
療養者        901
 うち宿泊施設    204
   自宅      697
死亡         201

入院患者と療養者を合わせると、1,351人です。
神奈川県の人口は約900万人ですから、これは、全体の0.015%に当たります。
つまり1万人当たり1.5人という計算になります。
死者に至っては、0.002%、つまり5万人当たり1人です。

わずか1.5人の入院患者・療養者のために、残りの9,998.5人の人たちが、時短営業や外出規制を受け入れなくてはならないのでしょうか。
こんなバカげた(経済や文化をさらに弱体化させる)行政措置を取るより、1,351人の人たちを助けるための治療やケアに人的物的エネルギーを集中させるべきではないでしょうか。
また、もし自粛要請によってそれに見合う補償をするだけの財政的な余地がないというなら、中央政府に地方交付税交付金を増額せよと要求すべきではないでしょうか。これはどの自治体にも言えることで、何を恐れているのか、そういう毅然とした態度をとる知事はどこにもいないようです。

また、先の記事とほぼ同じものを三橋貴明氏が運営する「新経世済民新聞」に投稿したところ、
https://38news.jp/column/17111
なぜか私に「全体主義者」というレッテルを貼り(苦笑)、コロナによる医療崩壊の危機を訴える反論コメントがありました。これに対して、再反論のコメントをしてくださった方がいましたので、そちらをここにコピペさせていただきます。

<再反論>
日本の医療崩壊なんて、2000年代前半から言われてます。
医師やベッド数不足で、救急治療の必要な患者が受け入れを断られ死亡するなんて事故は、10年以上前から頻繁に起きています。
コロナのせいではなく、今回のコロナ程度で逼迫してしまうほど日本の医療制度は決壊寸前だったというだけです。
原因は1997年以降の緊縮財政以外にありません。
Amazon などの書籍サイトで “医療崩壊” で検索すると、2001年辺りから既に日本の医療崩壊を警告する書籍があり、2009年の時点で『医療崩壊の真犯人』という日本の医療が崩壊済とする書籍がヒットします。
つまり日本政府は崩壊している医療現場を10年以上放置しているわけです。(崩壊させたのが自分達なので当たり前でしょうが)
そして当時、医療制度を叩いて飯を食ってきたマスコミも、この10年間ほとんど警告を発していません。(むしろ中国人が日本の優れた医療を受けにくる!という番組作りに奔走)
今回のコロナ禍は、政府やマスコミにとっては渡りに船だったのではないでしょうか。
「コロナは日本の医療を崩壊させるほど怖い病気」と喧伝すれば、医療崩壊の責任を免れることができます。
政府とマスコミが同調して、同じニュースを繰り返すときは注意しないといけません。