長崎・龍虎堂薬局 子宝・不妊相談blog ~あなたにもかわいい赤ちゃんを…~  

中国漢方による『周期調節法』での子宝相談! 不妊症や治療にお悩みの方へのお役立ち情報と薬局の情報をupしていきます。

「うつ」からの妊娠~心身の健康が妊活への第一歩!~

2014年11月04日 | こうのとりがやってきた~店頭の症例から~
結婚3年目、40歳のAさん。「不妊検査はすべて異常なし。人工受精を4回したが妊娠しない」とご夫婦で来店されました。お話を伺うとストレスから不眠になり寝つきも悪く、多夢に悪夢、頭がボーっとする・・・休職し、心療内科に通院中で安定剤や睡眠剤、降圧剤など数種類服用しているとのこと。副作用からか口渇が強く、疲れやすい状態。料理をする気も起きず外食が続いていました。また月経血の大きな塊や頭痛、肩こりがあり、舌色は暗く舌の裏には太い静脈が2本ニョキッと並んでいました

これらの症状を、漢方では「お血痰濁(おけつたんだく)」といい、血液がドロドロで循環が悪い状態を示しています。この状態では、卵巣や子宮に十分な酸素や栄養が届かず卵胞発育や着床環境の悪化が危ぶまれます。睡眠中には傷ついた細胞の修復や再生、ストレスから身体を守るホルモンや性ホルモン、成長ホルモンなどさまざまなホルモンの生成と分泌がなされています。妊活するにも、どんな人であっても心身ともに元気な体を保つには質の良い睡眠が必須です。

妊娠、出産には大きなホルモン変化が伴い、うつなどが悪化しやすいため、その前にご本人の精神状態と睡眠を調えることから始めました2週間で安眠できるようになり、2ヶ月後からは卵巣を元気にする補腎薬も併用し始めました。4ヶ月ほどで仕事にも復帰され、料理もできるように。基礎体温やメンタル面は乱れたり落ち着いたりを繰り返しながら漢方薬の服用を続けられました。

来店2年後には西洋薬は不要となり、42歳ということもあって体外受精にトライ。しっかりと補腎を続けたこともあって初めての採卵で15個が取れ、グレードの良い卵を6個凍結。3度目の移植、43歳で妊娠!そのまま順調な経過をたどり44歳での出産となりました。先日、肌が白くて真っ黒な髪の可愛い女児を抱いてご報告に来てくれました。3年に渡るご夫婦の頑張りの結晶です。あふれる笑顔に出会え、本当にこの仕事の喜びを感じました。

薬剤師 夏苅和子

ながさきpress 2014年10月号

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