3月23日のブログで北朝鮮のタフな外交交渉について述べた。
今日の朝刊各紙に「北朝鮮口座の凍結解除」の文字が踊った。
ほぼほぼブログどうりのような展開を見せている。
米国はマカオ銀行(BDA)の北朝鮮口座凍結解除を行い、資金を中国銀行に移管しようと図った。
しかし中国側は違法の疑いある資金の受け入れを拒否。
したたかな中国は、BDAに違法性がなければBDAと米銀との取引停止も解除すべきだと迫った。
裏側には北朝鮮の求めるドル決裁の再開がある。
米国側としてはとても受け入れることはできない。
北朝鮮の麻薬取引にBDAの北朝鮮口座が使われていたという事実をつかんでいるからである。
この事実を無視してBDAとの取引を解除すれば米国の正義を保てなくなる。
苦慮したあげく、口座名義人に直接返還するという方法に転換した。
また中国側への圧力として、韓国とのFTA締結交渉や、中国に対して知的財産権保護が不十分としてWTOへの提訴を発表した。
北朝鮮の核問題はますます複雑な問題を引き起こしている。
それにしてもあの手この手の外交術には興味深いものがある。