南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

タフ・ネゴシエーター 6

2008-06-27 16:44:27 | 政治

昨年3月からの「タフ・ネゴシエーター」シリーズ、その1その2その3その4その5、と振り返ってみると巧妙に仕掛けられている“米国固有の世界戦略”が見えてくる。

この“米国固有の世界戦略”という言葉は、民主党のイチロー選手が記者会見で使った言葉である。
同じ核問題でも、北朝鮮とイランと比べると、米国の対応は180度異なる。
北朝鮮が核計画の申告書を提出しただけで(肝心の核兵器に関しての記述はゼロ)、米政府はテロ支援国家指定解除を実行すると明言した。
要するに北朝鮮は核兵器を温存しても許されるということだ。
テロ支援国家が解除されれば、経済援助が解禁されるだけでなく、米朝国交正常化も現実味を増してくる。

なぜ北朝鮮に甘く、イランには厳しいのか。
そこに米国の世界戦略を読み解く鍵がある。
ここから先は、ブッシュ選手になったつもりの妄想である。

(基軸通貨としてのドルの価値も弱まり、世界のポリスマンとしての支配力にも陰りが見えてきた。
これまでの世界戦略を修正し、選択と集中を考えよう。
地下資源の豊富な地域への影響力はキープし、投資対効果の低い地域は新システムで行こう。
北東アジアについては北朝鮮問題を解決した上で、6者協議を発展させ、“北東アジア6ヶ国(中・露・米・日・韓・朝)地域安保体制”を構築させよう。
日米安保も順次解消し、この地域のとりまとめは中国に委ね、それなりの配当を要求すればよい。
米国の影響力が半分になっても構わないし、中国もそれを求めてきている。
日本が拉致問題でうるさく騒いでいるが、どうせ独力ではなにもできない国だからなんとでもなる。
よし、これで行こう!)

巧みに仕込まれた“米国の新・世界戦略”北東アジアバージョンは、北朝鮮の冷却塔爆破ショーを号砲として華々しくスタートを切るのである。