朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

「無期転換ルール」について

2017年11月04日 17時12分48秒 | お仕事
「とあるところ」から依頼されて「無期転換ルール」について原稿を書いた。
久し振りに(笑)きちんと考えて文章を作ったので、
残しておきたいと思う。
(圧縮したところ、少し自粛したところはあるが、基本的に原文ママ)


1.「無期転換ルール」は、まだまだ知られていない

同一の使用者との間で1年以下の有期労働契約を反復更新している従業員の場合、
平成30年4月1日以降「無期転換の申込み」により、使用者の同意がなくても、
次の契約更新時より無期労働契約に変更されるケースが生じます。

時に誤解されるのですが、「正社員」になるのではなく、従業員が申込みを行った場合に
他の条件は変更されずに「契約期間の定め」のみ「定め有」から「定め無」に変更される、というルールです。


2.就業規則の見直し(チェック)が急務である

「正社員」用の就業規則を作成した後で、
当初は存在しなかった「パート」「アルバイト」「嘱託」等が実際に発生したために、
急遽「非正規」向け就業規則を作成している、というケースがあります。

そしてここでの「非正規」が「契約期間を定める」前提であるため、
例えば「定年」や「懲戒処分」等が規定されていない場合があります。

またその前提から、従業員も
「期間の定めがなくなる
 ⇒「非正規」向けの就業規則が適用されない
 ⇒「正社員」用の就業規則が適用される
 ⇒正社員になる」と
誤解してしまう恐れがあります。

就業規則自体、或いは各規定が
「期間の定めはない、しかし正社員ではない」従業員に適用される規程として明確か、
また規定の内容が適切か
、見直し(チェック)が必要です。


3.従業員に求める役割・業務内容と待遇を整理する好機である

従業員が求める「仕事内容」「働き方」は多様化しており、
「正規/非正規」と単純に二分するのは困難になっています。
一口に「非正規」と言っても、
「転勤は出来ないがフルタイムで働きたい」
「短時間でも責任のある仕事がしたい」
「扶養の範囲内で働きたい」
等、ニーズは様々です。

「無期転換ルール」の導入を単に「労務管理上のリスク」と捉えるのではなく、
これを機に、
「【有期契約社員/無期契約社員】【フルタイム社員/パートタイム社員】それぞれの役割は?」
「個々の従業員の業務内容は?」
「それぞれに対してどのような待遇をするのか?」
等、正社員を含めて、求める役割や業務内容、待遇を一度整理してみてはいかがでしょうか。

そしてこのような見直しは、
事業運営にあたって個々の従業員の多様性やワーク・ライフ・バランスを尊重する「人を大切にする会社」づくりや
本来あるべき「働き方改革」に繋がるのではないか、と考えています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11月3日(金)のつぶやき

2017年11月04日 01時57分43秒 | つぶやき
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする