北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

山田区長の「共感の輪」ってなんだ

2009年05月01日 | 日記
紙媒体「すぎなみ未来BOX」最新号の「区政アラカルト」を転載します。

山田区長は今年度の目玉施策のひとつに、「共感の輪を広げる」と称して、北朝鮮拉致被害者家族の支援をあげています。骨髄バンクやマタニティ・サポートも「共感の輪」の対象ですが、なぜそれに並んで北朝鮮拉致被害者家族の支援なのか、奇異に思えませんか?「共感の輪」と言うのなら、やるべきことは他にいくらでもあります。
しかもその支援のやり方が尋常ではありません。6月初めには杉並公会堂に横田夫妻や家族会を招いて大講演会を催し、映画の上映会をやったり、区の各施設でPR活動をやる予定です。また区の職員には、拉致被害者を救う会のブルーリボンバッジの着用を強要しています。ここまでする山田区長のねらいは何か?北朝鮮「悪玉論」をもって敵視・排外意識を煽り、「ミサイル迎撃」問題に見られるような北朝鮮への戦争を是とする動きを、この杉並からつくり出そうとしています。
北朝鮮「ミサイル迎撃」問題とは何だったのでしょうか?ミサイル発射実験や人工衛星ロケット打ち上げは、世界中で数え切れないほど実施されています。それをあたかも実際に被害が及ぶかのような宣伝をし、自治体をその戦争行動にずっぽりと巻き込みました。そう、まさしく「戦争の発動」でした。「ミサイルが日本に飛んでくる前に発射基地を先制攻撃しよう」とは、戦争に際しては当然の見解でもあります。拉致被害者家族が求める北朝鮮への制裁とは、突き詰めればこうした北朝鮮への戦争発動に行き着きます。戦争こそ最大の制裁だからです。
山田区長のねらいがこれです。なにが「共感の輪」か!在日朝鮮人・韓国人と日本人の間に分断と敵対を持ち込み、「共感の輪」とは最も遠いところにある許しがたい政策であり、ただちに中止させなければなりません。