木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

5月1日 ガソリン高あっ! 暫定税率復活

2008年05月01日 | 活動日誌その他
5月1日 所用で塩尻に行った帰りにGSを覗いてみると、予想通り約30円値上がりです。
 ちなみに2ヶ所の某GSの看板や表示は、1Lあたり161円~164円。30Lで900円の値上がりは、コンビニ弁当なら2食分です。消費生活への打撃は大きいですよ。

 暫定税率復活については、すでに1月の長野県町村議員研修でも触れたように、県の担当者が「このまま暫定税率がなくなると、県内の道路が穴ぼこだらけになる」と訴え、しきりに賛同への誘導をしていました。
 2月の国会で冬柴国交相が「全国の首長から維持を訴える署名が・・・」とやったのは記憶に新しいと思います。この時私は、村長も署名を出したんだなあ・・・と。

 どうして首長ばかりがそこまで積極的に?と思ったので、道路財源について調べていると、確か長野県町村会のHPだったかに首長の署名を集めるページを発見。
 書式をダウンロードすると、すでに用意された文面に、首長が署名してハンコを押すだけという仕掛けになっていたのを記憶しています(現在は削除されています)。

 今回の問題で、道路特定財源は巡り巡って町村の建設財源になっているという事も多くの消費者の知るところになりました。暫定税率が廃止された場合、木祖村は2千900万(~3千200万/村試算)円の減収になります。

 長野県のデータでは、136億円の減収。その他一般財源からの補填をしなかった場合など詳しい試算が示されています。
http://www.pref.nagano.jp/doboku/douken/tokuzai.htm#naganodeha

 かつて田中知事時代に「三位一体改革」で地方交付税が大幅に減額されました。370億円の減収になるとかいう話でしたが、この時全国の首長は今回のようにこぞって地方交付税維持の署名なんかは提出しませんでした。(地方交付税削減見直しの意見書は70団体が提出)。

 国家的に財源不足と言われますが、過剰歳出やいわゆる予算の無駄使いについて、本当に必要な歳出はどの部分かなど、きちんと精査しているようには思えないのが実情です。
 長野県は交付税が減額された際に徹底した歳出削減を行ないましたが、国はどうでしょう。現在の国の財政状況は王滝村より危機的だそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000100-mai-bus_all

 財源不足と言いつつ今後10年道路を作り続けると明言し、天下り外郭団体や無駄な公共事業を減らすような姿勢は見えませんね。マッサージチェアやタクシー券など小さな無駄遣いは表面化しましたが、ほんの氷山の一角。まだまだムダは隠れてそうです。防衛費とか思いやり予算とか・・・ちなみに漁船と衝突したイージス艦は約1400億円。一隻で長野県の地方交付税4年分ぐらいはまかなえそうですねえ・・・。

 今回の暫定税率復活に各首長が賛同する理由の一つには、「前回地方交付税も削られて、さらに今回道路財源も削られては・・・」という事かもしれません。しかし、暫定税率が復活しても、ほとんどが国交省の作る高速道路の建設に優先的に回ります。たぶん和歌山とか伊勢地方でしょう。長野県の場合は中部横断自動車道や中部縦貫自動車道などでしょうね。県に分配されても、木曽の右岸道路なんて福島以北は忘れ去られてしまったようです。

 村は暫定税率分の3千万ほどを確保して道路の補修費などに充てることができますが、増大する医療費や福祉、子育て支援には使えません。
 国の無駄遣いを徹底的になくし、地方交付税の額を元にもどせば、村の実情にあった道路整備だけでなく医療や福祉、教育などにも、地方の裁量で自由に使える財源を確保できます。
 首長は、地方自治の立場と村民の視点から、国交省のひも付きでない財源確保を求めるべきだったんじゃないかなと思います。