九州・大分県の内陸部、水清く緑豊かな豊後竹田から発信。
エンジェルファームNEWS
猪鹿狼寺和尚
猪鹿狼寺はエンジェルファームから久住高原に向かう
国道沿いにあってよく通ります。必ず横を通ります。
どれだけ通ったかわかりません。
いつかゆっくり立ち寄ろうと思っているうちに多くの年月が流れましたが、とうとうその日がやって来ました。和尚さんのお話をお聞きするという最高のかたちで・・・
江戸時代に作成された古地図を説明する和尚の手。
和尚は大正11年生まれで今年の夏、90歳になられるそうです。
ご自分で車を運転して葬祭場に向かわれる現役です。
言葉はよどみなく腹から声をだされる。
猪鹿狼寺に伝わる古文書(江戸時代・文政6年)を読みながら
この寺の創建や命名の由来を説明する和尚の手。
この古文書、ずば抜けて素晴らしい達筆でした。
和尚はこれをすらすら読まれます。
久住山は、もともと山上の御池が上宮神池と崇められ
ご神体が健男霜凝彦命とされる霊山であったそうです。
若き最澄が唐への留学から帰国したとき、ここに大和院慈尊院を創建し、唐から持ち帰った十一面観世音菩薩を安置したという。それから間もなく、ここを観音令法久住の霊地として久住山と改めた。
つまり観世音菩薩の真理の教えを久しく住まわせなさい、永久に守りなさいというメッセージが「久住」という名に込められているわけです。
そのような古い歴史を持つ寺院が1500年代に薩摩の攻撃にあって
全焼し、そのご猪鹿狼寺と改名して今日訪ねた場所に移転したという。
和尚は移転して23代目。
寺に伝わる慶応4年の古文書にも
本尊として、この十一面観世音菩薩の名前が出てきます↓
観世音菩薩は「観音さま」です。
般若心経の「観自在菩薩」です。