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慢性的な疲労の原因は自律神経

2020-04-01 10:27:55 | 健康・医療
現在は疲労が「国民病」といわれるほどで、日々疲労を感じながら過ごしている人が多いようです。

この疲れ具合を測定する方法が色々開発されているようで、「疲労ストレス測定システム」もそのひとつです。これは疲労を見える化する計測機器で、ゲームのコントローラーのような形状の測定器を手に持ち、側面の穴に両手の人差し指を差し込むだけで測定できるようです。

指先からの心拍と心電波によって、自律神経の機能が示す年齢と自律神経のバランスなどを測定します。疲労度を示す「自律神経年齢」と自律神経のバランスを示す指標が基準値0.8〜2.0に対してどの程度かなどが測定できます。

やや古いのですが、2002年に厚生労働省が働く人々を対象に実施した調査では、70%を超える人が普段の仕事で疲れると回答しています。

また別の調査会社が2018年にインターネットで行った「疲れ・疲労に関するアンケート調査」でも、約1万人の回答の内7割弱が慢性的な疲労を感じていました。このように今や疲労は「国民病」であり、放っておくと過労死や突然死にもつながる恐れがあります。

疲労は脳にある自律神経の中枢が疲弊することで、疲れるのは体ではなく脳であるといわれています。かつては筋肉中に増える乳酸が疲労の原因だと考えられてきましたが、近年の研究で心拍や呼吸の乱れを調節する力が落ちるからバテるという事が分かってきました。

心拍や呼吸に加え、血液の循環や消化吸収など生きるために必要な様々な生理現象を調整しているのが自律神経です。全身の司令塔といわれる自律神経は、他の細胞と同じように酸素を消費しながら活動します。

消費した酸素の内1〜2%は、強い酸化力を持つ活性酸素と呼ばれる物質に体内で変化します。身体には活性酸素から細胞を守るシステムが備わっていて、通常であれば細胞が傷つくようなことは無いのですが、激しい運動や長時間のデスクワークなどで強いストレスを感じると、酸素の吸入量とともに活性酸素の量も増えてきます。

細胞を守るシステムが処理できる量を超えてしまい、自律神経の細胞が酸化して傷つきます。このように酸化ストレスにさらされた状態では、自律神経本来の働きができなくなるのが疲労の正体といえます。

この自律神経の機能は、年齢を重ねるごとに下がっていき、交感神経と副交感神経の合計値をトータルパワーといいますが、10台をピークに20代から低下し、40代では20代の約半分、50代では3分の1になるといわれています。

この身体を錆びつかせず疲れをとるためには、やはり私の好きな食事と睡眠のようです。疲れをとる良い薬などなく、結局食事と睡眠という当たり前のことしかないというのも当然なのかもしれません。


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