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40億年前の地球と生命誕生

2018-10-19 10:13:37 | 自然
40億年前の地球はどんな姿をしていたのか、そのヒントが非常に頑丈な鉱物であるジルコンにあるようです。

このころに生命が誕生したとされていますが、私はこの言葉に弱く生命誕生というとすぐに飛びついてしまいます。何年か前のこのブログに生命誕生は永遠の謎であろうと書いた記憶がありますが、この謎を解き明かすことはなかなか難しいようです。

この40億年前というはるか昔の出来事を調べる手立てはなかったのですが、ジルコンという鉱物は非常に硬く破壊することがほぼ不可能で、古いものは44億年近く前から存在しているようです。

この小さなタイムカプセルともいえるジルコンの中には、太古の化学的な「指紋」が残されています。この点に注目しアメリカロチェスター大学の研究グループが最新の技術を用いて解析しました。

科学者たちが考える初期の地球とは、ひっきりなしに隕石が降り注ぎ、火山からは溶岩が流れ出す地獄のような状態です。しかしこれらはすべて推測であり、地球最初期の数年間から現在に至るまで残っている物理的な証拠は何もありません。

地球は究極のリサイクルシステムを持っており、プレート運動により古い岩盤は絶えず新しいものとして再利用され、溶岩流が固まって新たな景色を形作っています。しかしジルコンの結晶は非常に硬いため、非常な高温や高圧力に耐えることができ、その内部には結晶が最初に形成されたときの周囲の環境に関するヒントが残されています。

ジルコン酸素同位体を用いたこれまでの研究では、43億年前には地球の一部を液体の水が覆っていることが分かっています。そして41億年前のジルコンから、初期の生命の痕跡とも考えられる炭素に富んだ含有物が見つかっています。

研究グループがジルコンをどうやって解析したかの手法は省略しますが、実際に採取したジルコンは髪の毛ほどの小さいもののようです。こうした分析の結果、水が鉄やマグネシウムの豊富な岩と反応し、水自体が鉱物組織の中に取り込まれていることも分かりました。

これが初期の生命が誕生する温床、生化学反応が起きる環境となっていた可能性が出てきたようです。こういった解析の積み重ねで40億年前の地球がどんな姿だったのか、その全貌がいよいよ見え始めようとしているとしていますが、生命誕生の謎には迫れそうにはなさそうです。

どうも宇宙に水があるだけで生命の可能性などと言っていますが、それほど単純なものではありません。生命に必要な無数の有機化合物がどのように作用して生命という不可思議なものに発展していったのか、やはりこれは永遠の謎なのかもしれません。

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