ごっとさんのブログ

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大学のランク付け評価と内情

2023-05-06 10:31:26 | その他
もう15年も前になりますが、私は早期退職後2つの大学の非常勤講師を8年間勤めました。

この講師になった経緯もいい加減なもので、大学の教員採用にも問題はあるような気がします。私は知り合いの教授たちと飲みに行って頼んだだけで、何の試験や面接もなく決まってしまいました。

この大学名は以前このブログで出したことがあるのですが、ここではその内情に触れますのでA大学とB大学としておきます。

A大学は文系の大学ですが、そこの理工学部で医薬品化学という講座を担当しました。A大学はいわゆるMARCHと呼ばれるランクに入っており、偏差値は学部によって異なりますが、大体65前後となっており比較的小規模な良い大学という評価です。

B大学はどちらかといえば理系の大学で、工学部で医薬品工学という講座で教えていました。B大学はA大学の次のランクで、偏差値も50代後半から60代のかなり規模の大きい総合大学でした。

私の講義の受講者数はどちらも60人程度でしたが、小テストを実施した時に学生の出身県を書いてもらったところ、B大学は本当に日本中から集まっている感じで北から南までさまざまでした。ところがA大学は8割がたが関東圏で、ちらほら地方出身者がいるという感じでした。

対象学生はどちらも3年生でしたが、どうも講義内容が3年生にしてはやや難しかったようですが、皆まじめに受講していました。講義内容はどちらもほぼ同じで、毎年若干新しい事項を付け加える程度でした。

さて試験の評価ですがどちらも5段階評価で、ABCDのうちD評価は落第で、特に優れている場合に特別にS評価を付けるというシステムでした。私はテストは実施せず毎回レポートを提出させて評価していました。

この学生のレポートを読むというのもなかなか面白いものです。B大学は良いものからひどいものまであり、明らかにネットの資料をコピーしただけや、数人がほぼ同じなようなどもありました。

一方よくこれだけ調べたと感心するような素晴らしいレポートが毎年数名はいました。つまりSからDまでが揃っていたのです。

ところがA大学は評価の標準であるBばかりが出てくるのです。若干良いAがちらほらいる程度でCも少なく、もちろんDはありませんでした。8年間教えてA大学でSの評価をしたのは数人程度だったと記憶しています。

このようにかなりの優秀な学生がいる(ダメな学生もいますが)B大学と、いわば平均的な粒のそろったA大学とどちらが良い大学といえるのでしょうか。

実は先日大学時代の友人とこの話をしたのですが、なぜこのような傾向が出るのかは、その大学の校風であろうというあまり意味のない結論になりました。

大学に入れるのであれば、A大学が無難ではあるが、才能を伸ばしたり面白そうなのはB大学ではないかという無責任な結論となりました。


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