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病院に行かない方が健康になるが新常識?

2022-01-14 10:25:18 | 健康・医療
このブログでは私の持論である高齢者の過剰医療、特に必要性の低い医薬品投与についてたびたび取り上げています。

アメリカの現状について「病院に行かない方が健康になる」という、私の持論のような研究が報告されていました。やや極端な展開となっていますが、紹介します。

いくつかの指標によると、医原性(医師の診断や治療が原因)の病気やけがは社会で人の命を奪う要因となっており、アメリカでは病院の内外で毎年5万人から10万人もの死者を出しているという見方があります。

ここでの医療過誤は、外科的ミス(手術で何かを残してしまう)、投薬ミス(薬を間違って投与する)などが挙げられていますが、実際は尿路感染症や手術部位感染、血流感染症など院内感染が頻発し、医原性の病を引き起こしています。

こういった感染症のほとんどは予防可能な消毒手順の失敗に起因しており、アメリカでは全体として入院患者の1%にもあたる患者が医療ミスで死亡している可能性があるとしています。

1%というのはあまりにも高い数字ですが、日本ではこういった医療ミスははるかに少ないと思われます。医療処置が悪影響を与える可能性を評価するために、医師がストライキをしたときのデータがあります。

1976年から2003年の間に、世界で医師が起こした9日間から17週間の5回のストライキを分析したところ、全体として死亡率はストライキ中も変わらなかったか、低下したことが判明しました。

死亡率低下の理由としては、不要な手術の遅れと医療過誤や負傷の減少であるようです。医師不在の病院で死亡率が下がっているというデータもあります。

年に2回の全米心臓病学会が開催されている間(心臓病専門医が少ない時期)に、心臓発作や心不全で入院した高齢者の死亡率を10年間にわたり調査しています。

その結果会議期間中に入院した数万人の心不全患者のうち17.5%が死亡し、通常期に入院した患者の死亡率24.8%を下回っていたのです。つまり心臓病専門医が治療にあたっていない時の方が、心臓病患者の死亡率は低くなっていました。

これはちょっと意味の分からないデータですが、専門医がいない方が良いというわけではないでしょう。2020年の春の間、患者を感染暴露から保護し急増するコロナ患者の病床を確保するために、病院は全疾患の選択的手術および急を要しない外来診療を延期しました。

軽症ならば受診しない患者も増え、医療過誤や過剰な治療による死亡は減少したことは確かです。患者のニーズよりも病院や専門医の財政ひっ迫という事情によって、リスクの高い手術が行われていると指摘しています。

以上のような主張がどこまで信頼できるかは問題ですが、こういった記事が掲載される様な状況になってきたことは確かなようです。


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