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ガン転移の始まりの一端を解明

2025-03-21 10:32:47 | 健康・医療
高校時昨年代からの親友であったF君が亡くなってしまいました。連絡を受けたときは非常に大きなショックでした。

ひとつには78歳ですので当然ともいえるのですが、ついに私の年代も亡くなる人が出るようになったということです。F君とは大学時代から麻雀をやったり、当時はやっていたビリヤードに行ったりと大学に行かずに遊びまわっていました。

F君の大学に行って一緒に講義を受けたこともあります。F君は胃がんが見つかった時には手術でとることができず、化学療法を始めてすぐ肝臓への転移がわかり、わずか数か月の療養で亡くなってしまいました。

やはり治療でとりわけ厄介なのが、ガンが最初にできたところからほかの臓器・組織に移る転移ですが、実はなぜ転移するかはよくわかっていません。

京都大学や名古屋大学の研究チームは、がん組織内には活性酸素の一つ、過酸化水素が高濃度に蓄積するホットスポットが存在し、そこから逃げるようにがん細胞の一部が分離、放出されることで転移が始まるとマウス実験で突き止めました。

ヒトを含む多くの生物は酸素を利用してエネルギーを獲得しますが、同時に活性酸素種が生体内にできます。活性酸素が蓄積すると酸化ストレスが生じて細胞を傷つけるため、多くの細胞にとって毒ともいえる存在です。

ガン細胞は代謝異常などによって活性酸素種が特に蓄積しやすく、とりわけ強い酸化ストレスにさらされているとされています。研究チームは、1個の細胞レベルで外部の活性酸素種を直接的に検出する手法を開発しました。

ヒトのガン細胞を移植したマウスで、ガン組織の内部を観察したところ、過酸化水素の分布は不均一で、濃度が局所的に高いスポットが存在していました。その部分にさらされたガン細胞ではガン組織から分離、放出されることが活発に起きていました。

これは関連する遺伝子の働きからも確認されました。さらに詳しく調べると、免疫細胞の一種である好中球がこのホットスポット周辺で集まっていることも観察されました。好中球をガン組織から取り除くと過酸化水素のホットスポットが作られにくくなりました。

これらのことから、ガン組織に集まった好中球が過酸化水素を作ってホットスポットを形成し、それにさらされたガン細胞が有害な過酸化水素から逃げるように分離、放出されることで転移が始まると考えられるとしています。

このように過酸化水素のホットスポットから逃げるため転移が起こるというのは、やや信じ難い感じもしますが、結構こういった単純な現象が原因なのかもしれません。


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