かみさんの友人に胃ガンが発見され、胃の3分の2を切除した手術が終わった後抗ガン剤治療をすることになりました。
現在の抗ガン剤は分子標的薬など色々なメカニズムのものが開発されていますが、まだ主流はガン細胞の分裂時に作用して殺すものです。残念ながらこのタイプの抗ガン剤はガン細胞と正常細胞をあまり区別しているわけではありません。
ガン細胞は非常に速やかに分裂しますので、その時に作用しますが正常細胞も遅いものの分裂する細胞も存在しています。そのため細胞分裂が比較的活発な毛母細胞や免疫細胞にも作用し、抜け毛や血小板減少などの副作用が出てしまうことになります。
もう30年も昔のことですが、私の所属するグループで当時使用されている抗ガン剤の副作用を抑えるように、化学修飾するという研究がスタートしました。この時どのくらいの毒性かを調べてもらったところ、非常に強いという結果が出ました。
そこでその抗ガン剤を扱うときは換気の良い場所での専用の秤を使い、マスクと手袋するということになりました。この研究は実験後の処理も非常に煩雑になるため、短時間で中止になってしまいましたが、この時以来抗ガン剤は恐ろしいものという感覚が付いてしまいました。
さて最近標準的に使用され乳ガンなどに適用になっている「アントラサイクリン系」の抗ガン剤に心不全などの心臓病が引き起こされる副作用があるという記事を見ました。
この抗ガン剤は50年以上前から使われてきた実績があり、ガン治療に欠かせない重要な薬のひとつです。また心臓の筋肉細胞にダメージを与える副作用も知られており、症状が表れるタイミングは1年以内が多いですが何年もたってから発症することもあるようです。
アントラサイクリン系の場合、薬の投与量が増えるほどリスクが高まるため累積投与量の上限も決まっていますが、この値以下で発症する場合もあります。
血液循環が悪くなり息切れやだるさなど、全身症状が出る心不全に至ることも稀ではなく、その後の経過も非常に悪いことが知られています。早期発見には超音波検査や血液検査で心臓の機能に異常がないかを確認することが重要になります。
検査のタイミングや頻度は、ガン治療の内容や高血圧、放射線治療歴の有無によって異なります。こういった症状は現在注目されている「分子標的薬」と呼ばれるタイプなど、他の抗ガン剤でも同じような副作用が出ることが知られています。
やはり患者側もこういった副作用があることを理解し、息切れやむくみ、体重増加などがあればすぐに検査をすることで早く見つけられる可能性があると指摘されています。
ガン細胞も同じヒトの細胞ですので、これを抑える薬には副作用がつきものですが、どう対処するかは難しい問題といえそうです。
現在の抗ガン剤は分子標的薬など色々なメカニズムのものが開発されていますが、まだ主流はガン細胞の分裂時に作用して殺すものです。残念ながらこのタイプの抗ガン剤はガン細胞と正常細胞をあまり区別しているわけではありません。
ガン細胞は非常に速やかに分裂しますので、その時に作用しますが正常細胞も遅いものの分裂する細胞も存在しています。そのため細胞分裂が比較的活発な毛母細胞や免疫細胞にも作用し、抜け毛や血小板減少などの副作用が出てしまうことになります。
もう30年も昔のことですが、私の所属するグループで当時使用されている抗ガン剤の副作用を抑えるように、化学修飾するという研究がスタートしました。この時どのくらいの毒性かを調べてもらったところ、非常に強いという結果が出ました。
そこでその抗ガン剤を扱うときは換気の良い場所での専用の秤を使い、マスクと手袋するということになりました。この研究は実験後の処理も非常に煩雑になるため、短時間で中止になってしまいましたが、この時以来抗ガン剤は恐ろしいものという感覚が付いてしまいました。
さて最近標準的に使用され乳ガンなどに適用になっている「アントラサイクリン系」の抗ガン剤に心不全などの心臓病が引き起こされる副作用があるという記事を見ました。
この抗ガン剤は50年以上前から使われてきた実績があり、ガン治療に欠かせない重要な薬のひとつです。また心臓の筋肉細胞にダメージを与える副作用も知られており、症状が表れるタイミングは1年以内が多いですが何年もたってから発症することもあるようです。
アントラサイクリン系の場合、薬の投与量が増えるほどリスクが高まるため累積投与量の上限も決まっていますが、この値以下で発症する場合もあります。
血液循環が悪くなり息切れやだるさなど、全身症状が出る心不全に至ることも稀ではなく、その後の経過も非常に悪いことが知られています。早期発見には超音波検査や血液検査で心臓の機能に異常がないかを確認することが重要になります。
検査のタイミングや頻度は、ガン治療の内容や高血圧、放射線治療歴の有無によって異なります。こういった症状は現在注目されている「分子標的薬」と呼ばれるタイプなど、他の抗ガン剤でも同じような副作用が出ることが知られています。
やはり患者側もこういった副作用があることを理解し、息切れやむくみ、体重増加などがあればすぐに検査をすることで早く見つけられる可能性があると指摘されています。
ガン細胞も同じヒトの細胞ですので、これを抑える薬には副作用がつきものですが、どう対処するかは難しい問題といえそうです。
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