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夢の若返り薬最新情報

2020-03-22 10:29:26 | 
世界中の研究者が注目している抗老化、健康長寿の源と言われる物質があります。

NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)という物質で、既にカプセルで市販もされており、テレビ番組などでも取り上げられ話題を呼んだようです。

2019年6月にワシントン大学の研究チームが、抗老化に関する有効な作用をマウスの実験で証明したという論文を発表しました。人体にはエネルギー代謝に必要なNAD(ニコチンアミド・ジヌクレオチド)という物質が存在します。

NADは年齢を重ねるうちに色々な臓器で減っていきますが、eNAMPT(以下eN酵素とします)という酵素はそのNADを合成するのに重要な働きをしています。体内のeN酵素の量が多いほど、老化が遅れて寿命が伸びることを、マウスの実験で証明したのです。

NADはすべての生物の体内にあり、生命活動のためのエネルギー代謝にとって必要不可欠の物質です。NADの合成は、eN酵素が合成中間体であるNMNを作り出し、NMNがさらに別な酵素によりNADに変換されることで行われています。

NADを合成することで、サーチュインと呼ばれる老化・寿命の制御因子を活性化させます。NADが加齢と共に低下すると、臓器や組織の機能が低下し、老化関連疾患の病気を引き起こすことも分かってきました。

NMNはこのNADの産生に関わる重要な役目をしています。実験では生後6カ月と18カ月のマウスを用意し、血液中のeN酵素の量を比較すると、18カ月のマウスはオスで74%、メスで33%も量が減っていました。

その量が多いほど、マウスの余命は長かったようです。さらに若いマウスから採取したeN酵素を26カ月のマウスに3か月間、1週間に1回投与し続け、マウスにどのような変化が起きるかを調べる実験を行いました。

26カ月齢というと人でいえば80歳ぐらいの老化したマウスですが、3か月eN酵素を与えると、毛艶もよく運動量も上がり、最大寿命は16%伸びたようです。これ以前にNMNの効果も試しており、両方とも非常に強い抗老化作用があることが分かりました。

この効果は、睡眠の質が高く保たれ、記憶力が高まり認知機能も改善することが確認されています。またマウスは歳をとると網膜の機能が下がるのですが、eN酵素の投与で目の網膜機能も向上しました。

このeN酵素を商品化するのは時間がかかりますが、NMNはすでに開発発売されています。ただし現在ではNMNの60カプセルが11万8800円から34万5600円とかなり高額になっています。

どの程度需要があるのかわかりませんが、研究チームは大量生産の技術が進めば今後価格は下がるとしています。現在はちょっと試してみるには高すぎるという事でしょうか。


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