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薬の新しい「リフィル処方箋」の制度が開始

2022-03-28 10:33:50 | 

このブログでも何回か触れていますが、私は毎月かかりつけのクリニックに行って喘息の発作予防のための吸入薬を処方してもらっています。

この時医師の診察を受けるのですが、毎回「変わりはありませんね」で終わっていますので、もっと簡単にできないかと思っていました。それが2022年4月から「リフィル処方箋」の制度が導入されるという記事を見ました。

リフィル処方箋とは、一定期間内に反復使用できる処方箋のことです。これまでは医師が決めた日数分の薬をもらえましたが、リフィル処方箋は定められた期間内・回数内であれば同じ処方箋を使って、医師の診察なしでくり返し薬をもらえる仕組みです。

「リフィル」という言葉は知りませんでしたが、化粧品などで使う補充するという意味のようです。つまりリフィル処方箋は、1つの処方箋で「おかわり」ができということのようです。

慢性疾患で長期間同じ処方を続けている患者の中には、コロナ禍の現在できるだけ受診頻度を減らしたい人もいるでしょう。実際医師から処方される薬の日数は近年徐々に伸びており、31日以上の処方箋は全体の34.7%に上るという統計もあるようです。

リフィル処方箋制度は欧米ではかなり前から導入されており、諸外国とようやく足並みがそろうことになります。リフィル処方箋の「おかわりの」の使用回数の上限は3回までとなります。

このリフィル処方箋のメリットとしては、医師の診察なしにこれまでと同じ薬が入手できるため、処方箋をもらうだけの「おくすり受診」を抑制することができます。

また国の医療費の抑制につながり、処方箋だけを取りにくる場合であっても基本的には診察ありきですので、再診料や外来管理費などの保険点数が算定されますが、これを削減することができます。

さらに残薬問題の解決につながることも期待され、薬剤師による残薬確認がこまめにできることから家に薬が余っているという事態を減らせる可能性もあります。

デメリットとしては当然ですが、医師の診察が入らないため病状の悪化が見逃され医療事故につながる可能性はありそうです。一応制度としては薬剤師が患者の経過を観察する必要性があり、薬剤師が担う医療責任は大きくなるとしています。

また受診回数が減るので、医療機関の収益が低下するという問題はありますが、現在が過剰医療の状態にありそうですので、適正化されるともいえそうです。投薬量に限度が定められている医薬品(麻薬、向神経薬)や湿布薬については、リフィル処方箋による投薬はできないようです。

私に処方されている吸入薬が可能かどうかわかりませんが、ぜひこの制度を定着させクリニックに行くのが3か月に1回になって欲しいものです。


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