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見逃しがちな脳梗塞の前触れ症状

2022-03-27 09:35:36 | 健康・医療
私の歳になると「脳梗塞」は身近な病気となり、古くからの友人も2人脳梗塞を発症しました。

幸い二人とも処置が早く、リハビリも含めて2週間ほどの入院で回復し、重篤な後遺症もなく元気に暮らしています。

この脳梗塞は発症する前に前触れとなる特徴的な症状が一時的に表れることがあり、この段階で適切な治療を受けることで発症を防ぐことができるようです。ただこの前触れとなる症状は自然に消失するため、あまり重要視されず見逃されてしまうケースも少なくないとしています。

この症状としては「顔が歪んで口元がしびれる」「ろれつが回らない、言葉が出ない」「片腕の力がだらんと抜ける」「力はあるのに立てない、歩けない」といった結構気になりそうなものです。

この様な症状が一時的に出て消失した場合は、「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれる脳梗塞発症前の特徴的な兆候と考えられます。この時の状態が脳梗塞を起こす前の最終段階で、早急な対応が必要となることから「崖っぷち警報」と呼ぶところもあるそうです。

これはアメリカでも「FASTによる啓発運動」(F=顔、A=腕、S=言葉、T=時間)と呼ばれているもので、日本でも早期発見に向けたスローガンとして使われています。

症状が表れ始めたら初期段階で早く気付き、脳が大きなダメージを受ける前の予防救急が重要で、「顔、腕、言葉」に異常を発見したらすぐに救急車を呼ぶ必要があるようです。

先ほどのTIA(一過性脳虚血発作)とは一時的に脳の血管が詰まって血液の流れが悪くなり、神経細胞の機能が停止して半身に運動麻痺などを起こした状態のことですが、血栓が自然に溶けることで数分から24時間以内には症状が消失するため、軽視する人も少なくないようです。

しかしTIAを発症した人の15〜20%が3か月以内に脳梗塞を起こしており、そのうち48時間以内に発症したケースが5割以上を占めています。TIA発症後、早期脳梗塞を起こす可能性は「ABCD2スコア」と呼ばれる数値によって予測することができます。

これは年齢や血圧、臨床症状や発作の持続時間、糖尿病の有無などを数値化して発症のリスクを評価するもので、画像検査機器のない一般の医師でも診断できます。スコアの数値が高い人は低い人に比べて、TIA発症後90日以内の脳梗塞発症率が8倍だといわれています。

TIAを発症したら医師の指導の下、生活習慣を改善するとともに適切な薬物治療に取り組むことが重要となります。

上記のTIAの症状はかなり重篤のような気がしますが、数時間で消えてしまえばあまり気にしないかもしれません。これをすぐ救急車というのはよほどしっかりした意識が必要な気もしています。


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